【教員不足】採用試験志願者定員割れ 2回の追加募集で倍率1.8倍も一部教科は志願者ゼロ
熊本市教育委員会は、2回にわたって行った教員採用試験の追加募集の結果、志願者が目標を上回り、倍率は1.8倍に達したと発表しました。一方、一部の教科では、採用予定者数を満たしませんでした。
熊本市では、教員を計画通りに学校に配置できない「未配置」の状態が続いていて、今年度は17人が未配置のままスタートしました。この状況を解消するため、熊本市教委は来年度、314人の教員の採用を予定していましたが、目標を52人下回る定員割れの状態となったため、2回にわたって追加募集を行いました。その結果、52人の目標に対し96人が応募し、倍率は1.8倍に達しました。
96人の応募の内訳は、熊本県内からの応募が51人、熊本県外からの応募が45人で、ほぼ半数が県外からの応募でした。また応募資格を正規の教員の経験者から臨時採用教員の経験者に広げた2回目の追加募集には、1回目の約4倍の77人が応募しました。
熊本市教委は、実際にどれくらいの人数が受験するかはまだわからないとしながらも、対象者を広げた効果があったとしています。
多くの教科で志願者数が採用予定者数を上回った一方で、中学、高校の美術と家庭科は追加募集でも志願者がいませんでした。また、英語も12人の採用予定に対し応募したのは10人で、採用予定者数を満たしませんでした。採用予定数を下回った教科について、熊本市教委は「これまでと同じように臨時採用などで対応する」としています。