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「崩れるとは予想していなかった」21人が犠牲 出水市針原地区土石流災害から27年 災害現場の跡地で献花式

2024年7月10日 19:21
「崩れるとは予想していなかった」21人が犠牲 出水市針原地区土石流災害から27年 災害現場の跡地で献花式
 21人が犠牲となった出水市針原地区の土石流災害から、10日で27年です。慰霊碑のある災害現場の跡地で献花式が行われました。

 出水市の針原地区で行われた献花式には、出水市の関係者や遺族らが訪れました。出席した人は黙とうした後、花を手向けて慰霊碑に手をあわせていました。

 27年前の7月10日。降り続いた大雨で、大量の土砂が建設中の砂防ダムを乗り越え、土石流となって集落を襲い、21人が命を落としました。

 山が崩れたのは、3日間で400ミリ近く降った雨が、一旦止んだ後のことでした。

(針原自治会 高岡俊雄会長)
「避難が解除されて家でくつろいでいるときのこと。崩れるとは誰も予想はしていなかった」

 そう話すのは、当時、市役所で勤務していた自治会長の高岡 俊雄さんです。救助に携わるなどして現場を目の当たりにしました。

(針原自治会 高岡俊雄会長)
「呆然としましたね。赤茶けた土が自治会内にひろがって、コンテナが散乱した。貨物列車が通るようなガラガラという音。岩が転がってくる音」

 土石流災害によって住宅など29棟が全壊したほか、主要産業のみかん園などに大きな被害をおよぼしました。

(針原自治会 高岡俊雄会長)
「毎年この時期が来ると、当時のことが思い出されて残念な気持ちでいっぱい。突然災害は起こるので、油断のないように早め早めの避難、準備を心がけるよう自治会に伝達していきたい」
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