高級ブランドの財布や絵画に、何やら見慣れない物も。これらは全て地方税の滞納者から差し押さえた財産なんです。鹿児島市で公売会が開かれ多くの人が掘り出し物を探しに訪れました。

（山下香織キャスター）
「公売会の会場にはおよそ280品が出品されています。家電の中にはレトロな黒電話、隣には人気のゲーム機まで並んでいます。多種多様です」

　公売会は地方税の滞納を減らし納税への意識を高めようと県と10の市が共同で開きました。並ぶのは滞納者から差し押さえたもので、中には年代物の織り機や61年前の東京オリンピックの記念品などめったにお目にかかれないものも。こちらは囲炉裏の上に吊り下げる「自在鉤」です。来場者は熱心に商品を見定め入札に参加していました。

（入札参加者）
「今生産できないものや出回っていないものとかそういうの（を探している」
「家にちょこっと飾ろうかと思って。いいですね目の保養になって」

　ブランド品や絵画など一部はオークション形式が取られました。ドラクロワの版画を巡る白熱した戦いを制したのは…

（オークション担当者）
「 3番の方3万9000円落札決定いたします」

　全体のおよそ7割にあたる204点が売却されました。売り上げ金72万9027円は滞納税に充てられるということです。

（落札者）
「これがいいかなと思ったら1人しか入札者がいなかった。時には掘り出し物があったりする」

　県によりますと地方税の滞納額は減少傾向にあるものの昨年度の県民税の滞納額は14億3300万円に上るということです。