県の史跡 新たに2件指定「福建会館 正門天后堂・番人屋」「教専寺の木造阿弥陀如来立像」《長崎》
県教育委員会は、長崎市の「福建会館 正門天后堂・番人屋」と、諫早市の「教専寺の木造阿弥陀如来立像」を県の史跡に指定しました。
新たに県の史跡に指定されたのは、2件です。
1件目は長崎市の「福建会館 正門天后堂・番人屋」です。
このうち天后堂は航海安全の守護神天后聖母(媽祖)をまつっていて、長崎と中国の交流の歴史を特色づける重要な遺構です。
現在の建造物は1897年に改修・増築されていて、中国式に和の様式を取り入れた優れた造形や装飾などが「他に類を見ない最上で最古の遺構」として高く評価されました。
2件目は諫早市の「教専寺の木造阿弥陀如来立像」です。
像本体は複数の部材を組み合わせた寄木造りの木像で、高さは81.8センチ。
顔つきや衣服などの作風から、平安時代後期に都でつくられたと見られる優れた美術作品です。
県央地域における信仰の一端を示す貴重な資料として指定されました。
今回の2件を合わせ県指定の文化財は、399件となっています。
また 去年12月に国の文化審議会が、国の史跡に指定するよう文部科学大臣に答申していた島原市の「島原城跡」と対馬市の「越高遺跡」が、今月10日付で官報に告示されていて、県内の国の史跡は34件となりました。