「地震みたいに響いた」雪の重みで車庫が倒壊 雪下ろし作業の注意点は?3月並みに暖かい“大寒” 青森県豪雪
今日は二十四節気の1つ1年で最も寒いとされる「大寒」です。
県内は冬型が緩み4月上旬並みの暖かさとなった所もありましたが、青森市では雪の重みで車庫が倒壊しました。
★油川修一記者
「こちらの家は雪の重みで車庫が崩壊したということす」
青森市幸畑のこちらの家では今日午前5時前に雪の重みで車庫がつぶれました。
家の人によりますとけが人はいないということです。
★住民は
「雪の重みでつぶれた」
「ドンと地震みたいに響いた それで目が覚めて」
今日の県内は冬型が緩み全域で気温が上がりました。
最高気温は八戸市で10.4℃、青森市と弘前市で7.3℃と、3月中旬から下旬並みの暖かさとなりました。
東通村は4月上旬並みの9.3℃でした。
★青森市民
「きょうはそんなに寒くなくて晴れている雪が降る心配がなくて良い」
★街の人
「1枚着てないですね ちょっと歩いてきたら暑いくらい」
「もうちょっと雪がとけてくれれば…まだ大寒ですけどね」
午後6時の積雪は青森市と弘前市で1メートル以下となりました。
青森地方気象台によりますと、あす以降気圧の谷の影響で曇りが続き場所によっては雨や雪となる所もありますが、気温は高く推移する見込みです。
雪下ろし作業の注意点は?
★青森放送 菅原厚キャスター
「青森市内の1人暮らし世帯では朝から専門の業者が入り、屋根の雪下ろしが行われています」
雪がおよそ1メートルもカーポートの上に積もっています。
県によりますと大雪によるカーポートの被害はこれまでに5件。
重い雪がのっていると地震などが起きた場合に耐えられなくなります。
★菅原厚キャスター
「暖気の影響でかなり堅くなったと思われる雪を鉄製スコップで砕いたあと、スノーダンプを使ってトラックへと積み降ろしています」
カーポートの雪下ろしではなかなか命綱をつける場所がありません。
専門の業者はこのカーポートは1階の屋根よりも低く、下にはクッションとなる十分な雪があることから今回はロープをつけずに作業を進めました。
ただ屋根の雪下ろしでは必ずヘルメットを着用し、高い場所に上るときには命綱をすることが大切だとしています。
★雪下ろし業者 奥崎元逸さん
「(足下は)これでも滑らないようになっているけれども、しっかりとした靴で滑り止めが付いている滑り止めです」
「留め金をつけて補助ロープをつけて高いところでは作業しています」
作業は2人以上で行うこと、はしごの固定や足場を滑りにくくするため雪を少し残すことも大切です。
さらに…。
★雪下ろし業者 奥崎元逸さん
「みなさん携帯電話を持ってなにかあった場合は、たとえば転んだとか見えなくなったときにすぐに連絡がとれるように」
屋根の雪下ろしは重労働のため無理をしないことも大切です。
県は命を守るための対策を取るよう強く呼びかけています。
農道除雪も前倒し 被害確認へ
りんご園が広がる青森市浪岡地区。
市の観測によりますと、りんご園地の平均積雪は1月7日に1メートル21センチと過去10年で最も多くなりました。
青森市はきょうから浪岡地区の幹線農道の緊急除雪を始めました。
緊急除雪を行うのは野沢地区8.5キロ五本松地区1.6キロ、北中野・吉内地区2.4キロの合わせて12.5キロです。
農協などの要請を踏まえた対応で、いつもの年よりも1か月以上早く作業に着手しました。
ロータリー車が農道に入り積もった雪を勢いよく取り除いていきます。
★青森放送 木下玲斗記者
「りんご園にはこのように1メートル以上の雪が積もっていましたが、除雪によって農家たちが園内に入れるようになりました」
★青森市あおもり産品支援課 白川清悦課長
「農家の皆様方に一日も早くりんご園地に入って頂いて、りんご園地の除雪や雪下ろしそれから枝抜きの作業というのを進めて頂ければ」
農家たちはこれからりんご園内に入り、枝の雪下ろしやせんてい作業のほか枝折れなど被害の全容解明を急ぎます。
★津軽産直組合 斉藤篤寿代表取締役
「建物や要するに畑の倉庫、そういったものの被害やシャッターの壊れとかそういうのも少し確認できたりもしましたので、除雪が入ってくれたことによって畑までの距離が近くなるのでかなり助かりました」
浪岡地区の幹線農道の緊急除雪は24日までに終える予定です。
市は今後も積雪状況に応じて農道除雪を行う方針です。