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【備蓄米放出】農水省は“消えた21万トン”の調査と備蓄米の放出を発表…状況改善へ県内も期待の声(静岡)

2025年2月14日 18:14
【備蓄米放出】農水省は“消えた21万トン”の調査と備蓄米の放出を発表…状況改善へ県内も期待の声(静岡)

農水省は“消えた21万トン”の調査を続けるともに、14日、備蓄米の放出について発表しました。

(江藤 農水相)
「販売数量は21万トンとします。これは流通が滞っている、スタックしている状況を何としてでも改善したいという強い決意の数字だと受け止めていただきたい」

農水省は備蓄米21万トンを放出すると発表。この21万トンは、2024年生産されたコメを中心に、2023年のコメを加えたもので、農水省は3月初めに15万トンについて入札を行い、3月半ばには業者へ引き渡す予定です。これにより、3月末から4月にかけて放出された備蓄米が店頭に並ぶ見通しに。引き渡した業者には隔週ごとの報告を義務づけ、備蓄米が流通しているか確認する方針です。これでも流通の正常化に効果が無ければ、江藤農水相は「21万トンを超えてでも出すんだと農水省の意志は示す」と話し、追加放出も辞さない構えです。こうした中、14日、静岡市内のスーパーを訪れると…。

(杉本 汐音 記者)
「このスーパーでは、コメが品切れになるということはないそうですが、棚を見ると一部の商品は品薄状態が続いています」

“令和のコメ騒動”と言われた2024年夏ごろから、毎月、決められた数量しか入荷できず、在庫を十分に確保できない状態が続いているといいます。さらに価格についても…。

(田子重 西中原店 増田 克己 店長)
「去年のいまの時期に比べて6~7割高い状態。ことしになっても実は値上げがあって、今後も値上げがあるんじゃないかという話は聞いている」

これには買い物客も…。

(客・80代)
「おコメがないから、あるときに買わないとって、きょうは10キロあるから買う。なければ困るから」

(客・70代)
「ひどいですよね。2倍以上になっていて、いつも10キロだったけど、きょうは5キロにした」

備蓄米放出により、こうした状況の改善に期待が高まります。

(客・60代)
Q.備蓄米が放出すると発表が?
「助かりますよね、それで安くなればね」

(田子重 西中原店 増田 克己 店長)
「おコメが、もし、潤沢に入るようであれば、お店としても品切れが防げる。値段についても去年に比べて高いので、これ以上上がってしまうと、お客様もそうだが、私どももこんなに高い値段で販売したくないので、備蓄米の放出で、値段も少し下げればいいかなと、そういう意味では期待している」

一般家庭がコメ不足に悩む一方で、企業や個人から寄付された食料を生活に困っている人に提供する「フードバンク」でも、コメ不足の影響は深刻です。

(フードバンクふじのくに 望月 健次さん)
「こちらがですね、コメになります」「大体一つの包に30キロぐらい入ってますので、大体160キロぐらいですね、ここに備蓄しています」「もうちょっと、ここに置いとく分でも、結構積みあがる感じになるので、半分いかないぐらいだと思います」

2024年の夏ごろから、寄付されるコメが大幅に減ったといいます。

(フードバンクふじのくに 望月 健次さん)
「私たちは、おコメは、基本的に一般家庭の人からいただくことが多いので、一般家庭の人から『なかなかコメが高くなった』ということで、寄贈が減ったのが原因だと思います」

「フードバンクふじのくに」では、1か月間に約1トンのコメを無償提供していますが、コメの価格高騰の波を受けた在庫不足によって、現在は提供する量を減らして対応しています。

(フードバンクふじのくに 望月 健次さん)
「大体、目安として単身世帯で2週間分の食品をセットで作るんですけど」「今までは3キロくらい、お米を入れられたんですけど、ちょっと最近3キロ入れていると、すぐお米が無くなってしまうので、いまは2キロとかそのぐらいに、お米の量を減らして提供している」

一方で、新たな動きも。農水省は、以前から食育の一環で子ども食堂を対象に備蓄米の無償交付を行っていましたが、2025年からフードバンクにも対象を広げることになり、望月さんも申請を行い、コメの在庫を確保したい考えです。

コメの流通の乱れによる価格の高騰。国が放出する備蓄米の規模と時期が明らかになり、価格の高止まりが抑制されるかどうかが今後の焦点となります。

最終更新日:2025年2月14日 18:14
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