【特集】高校生が25秒に込めた思い ふるさとの魅力を動画で伝えるコンテスト 「上越のことをもっと好きになれた」若い感性がとらえたのは⦅新潟・上越市》
上越市で開かれた市の魅力をPRする動画コンテスト。動画を制作したのは地元の高校生たちです。若い感性で切り取られた風景やイベント。25秒に込められた思いとは?
◆「上越市PR映像コンテスト」
ことし2月、上越市内のホールで行われていたのは「上越市PR映像コンテスト」です。ことしは市内にある4つの高校から合計9チームがエントリー。
上越高校の2年生で構成されたチーム「秀明~shumei~」は……
〈上越高校 秀明~shumei~〉
「とにかく作りたいものを作るってことだけを考えてきたので、参加するならば優秀賞・最優秀賞目指して頑張りたいと思います」
中には、ことしで3年生、ラストイヤーというチームも……。
〈上越高校 画角管理委員会〉
「今まで優勝とれていないから、リベンジ&3年生の威厳を見せるみたいな、自信は一応あります」
4回目の開催となるこの取り組みは若い世代に「ふるさと上越市」に対する理解と愛着を深めてもらうことが目的。映像は25秒で構成や撮影、編集まで一貫して高校生が担当します。
高田城址公園の観桜会をはじめとしたイベントや歴史・文化など魅力的なコンテンツを擁する上越市ですが、将来推計で人口減少が予想され、中でも高校を卒業後、市外へ転出した若者がなかなか地元に戻らないという課題が……。
今回の企画を担当する上越市総合政策課の小谷さんは高校生たちの若い感性と発信力に期待を寄せます。
〈上越市 総合政策課 小谷誠さん〉
「たぶん大人だと有名どころとか、なんかみんなに見てもらえたり共感されやすいシーンや素材を選ぶと思うんですけど高校生は自分が関心のあるところだったり逆にここ自分だけ知っているかもしれないからみんなに知ってほしいみたいな、そういった思い切りの良さが多分今回の映像にも出てきているのかな。この映像を通して高校生が色々上越の魅力を探って知ってもらって、さらにそれを映像を通して皆さんに広めていただくってところがやっぱり大事なところなのかなという風に思います」
去年8月、コンテスト出場者を対象とした合同撮影会が開かれました。
〈直江津中等教育学校 Challengers〉
「(上越市って)おもしろいな、楽しいなって思ってもらえるような作品を作りたいと思います。今なんかすごいみんな都会とかに行っているじゃないですか、地方の方にもこういう素晴らしい特徴があるよっていうのをもっと伝えたいなって」
まず訪れたのは上越市牧区にある泉の棚田。のどかなロケーションを活かして各チーム思い思いの映像を撮影していきます。
再びバスに乗り込み市街地へ。向かった先は自然豊かな神社。そこで高校生たちを待ち受けていたのは長い階段。この光景に思わず……。
〈有恒高校 Look For Seeds〉
「長くないですか?思ったより長くないですか?」
Q)この場所はどうですか?
〈有恒高校 Look For Seeds〉
「(映像の中で)使うのは一瞬で確定した感じはあります。いいですよね」
長い階段も見方を変えれば画になる風景に。丸1日かけ上越市の自然や歴史に触れた高校生たち……。いったいどんな映像に仕上がるのでしょうか?
迎えたコンテスト当日。会場一番乗りは直江津中等教育学校GREEN PEACE(グリーンピース)のメンバーたち。
〈直江津中等教育学校 GREEN PEACE〉
「早めに来て練習でも出来たらなと思って早めに来ました」
Q)緊張していますか?
〈直江津中等教育学校 GREEN PEACE〉
「緊張は……しています」
「去年も一度経験しているので頑張ります」
開始時間ギリギリまで発表の準備を怠りません。
いよいよコンテストがスタート!審査では内容や技術で上越らしさが伝わるかなどを採点します。
トップバッターは有恒高校から参加したLook For Seeds。
各チームそれぞれ3分間で作品のPRを行います。身振り手振りを交え制作のこだわりを熱弁!
続いて登場したのは上越高校のチーム「秀明~shumei~」。大島区にある「鼻毛の池」。国語の授業がきっかけで知ったというこのスポットを多くの人に知ってもらいたいと映像の構成にこだわりました。
〈上越高校 秀明~shumei~〉
「『枕草子』のように冒頭では、上越の四季について触れています。特に見て欲しいのは後半です」
今年ラストイヤーの上越高校・画角管理委員会。青年に起こった悲劇とは……。
様々な角度で上越のカフェを切り取ったのは上越高校「seven☆☆z(セブンスターズ)」。
上越の夏の自然にフォーカスを当てたのは関根学園高校ラッキーナンバーズの2人でした。
高校生の力作が次々と発表されました。
直江津中等教育学校のチーム・GREEN PEACEは自然体を意識して大人になってから高校生時代を振り返るストーリーに仕上げました。
全ての作品の発表が終了。大舞台を終えた高校生たちには安堵の表情が。いよいよ審査結果の発表。最優秀賞に輝くのはいったいどのチームなのか……。
<会場アナウンス>
「(最優秀賞は)チーム名『秀明~shumei~』さんです」
上越の四季を表現した「秀明~shumei~」の作品、“枕草子”が最優秀賞に。
〈最優秀賞の上越高校 秀明~shumei~〉
「上越市のかたは、こんなところがあったんだ!っていうのはもちろんですが、市外のかたには上越市の秘境や珍しい場所はまだまだたくさんあるのでそういうところにも目を向けてもらえたら、うれしいと思います」
〈優勝賞の上越高校 画角管理委員会〉
「このPRコンテストで賞をとるために(上越市を)走り回ったからこそ知れたこともあるし、自分で行動して計画して3年間全部が有意義な時間だった。上越のことをもっと好きになれたのが一番大きいです」
約1年をかけて見つめなおした“ふるさと上越市”。これからも若い発想で上越の魅力を発信し続けます。
(2025年2月25日放送「夕方ワイド新潟一番」より抜粋)