【特集】ピンチ!小学校自慢のスキージャンプ台が老朽化でボロボロに…「ジャンプ台直し隊」が奮闘!卒業生には五輪メダリストも!
子どもたちが次々とジャンプしていますが実は、この場所、小学校の校庭なんです!白馬村の小学校には全国的にも珍しい校庭ジャンプ台があり卒業生には、渡部暁斗選手などオリンピックメダリストも。しかしそのジャンプ台がいま、あるピンチを迎えていて、子どもたちが自ら立ち上がりました。
「いきまーす!」
ジャンプ台から次々と飛んでいく子供たち。この場所は白馬村にある白馬北小学校の校庭です。
4年生児童
「ちょっと最初は怖いけどジャンプしたら気持ちいいなって感じです。とっても珍しいのでここの白馬北小学校の4年生でとっても良かったなと思います」
しかし…、そのジャンプ台がいま、あるピンチに直面しています。
小椿アナウンサー
「いま4年生の児童がジャンプ学習を行っています。使用しているのは大ジャンプ台なんですがその隣にある最初の練習として使う小ジャンプ台が3年前から壊れて使えなくなっています」
校庭にあるジャンプ台は4種類。
ジャンプデビューに使われる土手のジャンプ台。その隣には高さおよそ15メートルある大と中のジャンプ台。
そして、高さ10メートルほどの小ジャンプ台です。この、通称「小ジャン」が老朽化で使えない状態が続いているんです。
ジャンプ台は、いまから57年前の1968年、保護者によって作られました。その5年後には鉄骨造りの「小ジャンプ台」が完成。
以来、低学年を中心に子供たちが使い続けてきた小ジャンプ台ですが、半世紀以上が経った今は骨組みも歪み錆びてボロボロの状態に…。
3年前、現在の4年生が1年生の時に使ったのを最後に使用禁止。今シーズンも雪に埋もれたままです。
そこで・・・「我らのジャンプ台を直したい!」と、最後にジャンプ台を使った4年生たちが立ち上がりました。
塩原一矢先生
「本当に出来るのかな?という部分もありましたしなかなかスケールの大きいことなので正直踏み切るかどうか悩んだ部分もあったんですけど子どもたちの熱意もたくさんあったので・・・」
先生たちのサポートを受けて子どもたちは去年7月「ジャンプ台直し隊」を結成。
総合学習の時間を使って小ジャンプ台を直すには「いくら必要なのか」、「資金を集めるにはどうするか」など話し合いを続けてきました。
その結果、ジャンプ台は建て替えが必要でおよそ1000万円かかることが分かりました。子どもたちは、まず最初の目標を100万円に設定し「募金活動」を行うことを決めました。
今シーズンは、豊富な雪に恵まれインバウンド需要にも拍車がかかる白馬村。子どもたちが選んだ募金活動の場所は・・・?
村内のスキー場です!
白馬北小学校には英語を話せる児童も多く日本語と英語で募金への協力を呼びかけました。
「募金お願いします。白馬北小学校小ジャンプ台修理費に必要です。お願いします」
「ドネーションプリーズ」
すると・・・・
外国人女性
「フィクサースキージャンプ?ハウ ザット」
児童
「センキュー!!」
外国人女性「はーい!」
児童たち
「ありがとうございます。「グッジョブ!グッジョブ!」
児童たち
「センキュー!」
外国人観光客が次々と募金箱に支援の気持ちを寄せます。
さらに県内のスキーヤーや児童の保護者たちも。
県内の男性
「僕は、スキーが大好きなので子どもたちが将来日本のスキーを担ってほしいと思って。それで募金しました」
児童の保護者
「僕は、ここの生まれじゃないのでそのジャンプ台は使ったことはないんですけどやっぱり僕ら世代のお父さんお母さんたちはみんな使ってるって言ってましたね。本人たちもすごく頑張ってやっているので、形になればいいなと一番は思っています」
さらに、手作りの募金箱には。
Q募金箱に、サインがたくさん書いてあるけど誰からもらったんですか?
児童
「こっちが渡部善斗選手で こっちが福島のり子さんのサイン。で、ここのところにあるのが渡部暁斗選手のサインです」
かつて校庭ジャンプ台を使っていたオリンピック選手の卒業生たちもこの活動を応援しています。
児童
「3年生から下の学年は小ジャンプ台を飛んだことがないから飛ばしてあげたいから」
児童
「昔からあって歴史の長いものだからずっと残していきたいなっていう感じです」
児童
「3年から1年までをすぐに滑らせたい気持ちで大きな声を出しています。(目標は自分たちの)卒業前にですね」
募金箱を振る「シャリンシャリン・・・」
児童
「いろんな人が協力してくれることがすごくわかりました」
学校行事や村内のイベントなどでも募金活動を行い当初の目標、100万円を達成しました。
1月下旬。
お礼の手紙を書く児童たち。
募金の次に始めたのが、クラウドファンディングです。その返礼品の一部は子どもたちの手作りです。
児童
「これ、穴開いちゃってそれで曲がっちゃった」
悪戦苦闘しながら子どもたちの想いがこもった返礼品の完成です。
春には、5年生になる子供たち。「卒業までにジャンプ台を直したい」、その目標に向けて挑戦は続きます。
児童「小ジャン絶対直すぞ!!」「おー!!」