大雨被害の山形県内の被災地を松村防災担当相が視察 現場の声受け「復旧復興を全力で」
松村防災担当大臣らが21日、7月25日からの記録的な大雨で大きな被害が出た酒田市の八幡地域などを視察しました。
訪れたのは松村祥史防災担当大臣と、加藤鮎子こども担当大臣、それに、吉村知事のほか関係部局の職員です。一行は川が氾濫し、幅およそ10メートル、長さ50~60メートルに渡って護岸がえぐり取られた酒田市下青沢の集落の様子を視察しました。集落の周辺では川の氾濫で路面が崩落し国道が寸断したほか、住宅や田畑に大量の土砂や流木が流れ込みました。
吉村知事「松村防災担当大臣から激甚災害の指定見込みだということ、確認させて頂きましたし、なるべく早く指定して下さいと申し上げている。松村大臣はしっかりとそういう激甚指定のつもりでおりますから県も復旧対策を進めて下さいという話だった」
一方、住民からは、いち早い復旧を願う声が聞かれました。
相蘇弥さん「ちゃんと見て行ってもらって、見た結果を災害復旧に反映してもらえればそれだけで大丈夫です」
大臣らの視察後、吉村知事は周辺集落の被害や復旧状況を見て回り、住民らと意見を交わしました。
吉村知事「様々な話、ご要望ご提案があり、しっかりと踏まえながら県として市町村や関係機関と一緒に一日も早い復旧復興へ向け全力で取り組んでいきたい」
このうち小屋渕集落では、被災から3週間の8月15日からようやく市道の土砂撤去が始まりました。川に堆積した土砂の撤去作業も行われていますが、完了までには今後数週間かかる見込みです。
松村大臣は酒田市に先立ち、午前中に戸沢村蔵岡地区を視察しました。戸沢村の加藤文明村長らと共に浸水被害を受けた住宅を訪問し、住民から話を聞きました。
加藤文明戸沢村長「7月25日の想像を絶するような大災害になったことを説明させてもらった。大臣にはしっかり寄り添っていただけると確信した」
県内の視察後、堤防が決壊した秋田県由利本荘市の大雨被害現場も訪れました。その後、今回の大雨被害からの復旧・復興に政府として力を入れて取り組んでいく考えを示しました。
松村祥史防災担当相「改めて今回の水害の被害の大きさを痛感した。さらに心を一つに復旧復興を全力でやっていかなければならないと心を新たにした。現場の声をしっかりと受け止めてさらに復旧復興が加速していくように国・県・市町村が1つになって、被災者に寄り添いながら対応していきたい」
また、視察した戸沢村蔵岡地区の治水対策について県などと連携して対応していくと述べました。
松村祥史防災担当相「村長から水害に備えていてあの被害にあって住民の間にここに住んでいいのかという迷いが生じていると話があった。集団移転なのか地区に残られるのか、治水の方法はどういうものがあるのか、しっかりと地元の声を伺い、 県と連携を取り対応する必要があると感じた」
国は今後、復旧にかかる費用を支援する「激甚災害」の指定に向け、できるだけ早く手続きを進めていくとしています。