消滅可能性自治体 山形県内28市町村 吉村知事「若い女性の定着回帰を」人口減少対策必要
近い将来消滅する可能性がある「消滅可能性自治体」に山形県内28の市町村が該当したことについて、吉村知事は26日、「国策として人口減少対策を考える必要がある」との考えを示しました。
「消滅可能性自治体」は2050年までの30年間で20代から30代の女性の人口が50パーセント減少すると予想される自治体を示します。
民間組織の分析によりますと、県内全体の8割に当たる28の市町村が「消滅可能性自治体」に該当しています。
この結果を踏まえ、吉村知事は、県内への若い女性の定着回帰を中心とした人口減少対策に力を入れていくとの考えを示しました。
吉村知事「結婚、妊娠、出産子育ての希望を叶える総合的な少子化対策にも注力し、人口減少のスピードの緩和に向けて粘り強く取り組んでいく」
その上で吉村知事は、人口減少は県内だけでなく全国的な課題であるとした上で次のように述べました。
吉村知事「一つ一つの市町村や県だけで解決できる問題じゃないと実感している。国策として人口減少問題をどうしていくのかという戦略を持って取り組んでいく必要があると考えている」
一方、関西電力が最上地域で実施を検討していた風力発電事業について、吉村知事は「断念する意向であると聞いた」と説明しました。
吉村知事「自然環境への配慮という観点から関西電力において適切に判断いただいたものと受け止めている。県は再生可能エネルギーを 進めることには賛成の立場。再生可能エネルギーの導入を進めていきたいという姿勢に変わりはない」
関西電力はこれまで舟形町と最上町、尾花沢市の1市2町にまたがる「熊ノ返山」周辺を風力発電事業の候補地として検討していました。
しかし調査現地の結果、山の周辺で国の天然記念物である「イヌワシ」が複数確認されたことなどから、4月9日、県に対し風力発電事業を撤回する意向を伝えました。