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テナントに入っていた調剤薬局が旧大沼に求めた損害賠償訴訟 原告の請求を棄却

2024年2月28日 17:59
テナントに入っていた調剤薬局が旧大沼に求めた損害賠償訴訟 原告の請求を棄却

経営破綻した山形市の百貨店「大沼」のテナントに入っていた調剤薬局が、閉店によって営業ができなくなったとして、旧大沼側におよそ1200万円の損害賠償や支払った賃料の返還を求める訴訟で、山形地方裁判所は27日、旧大沼側に閉店後の賃料の返還を命じる判決を言い渡しました。

この裁判は、山形市の旧大沼山形本店のテナントに入っていた調剤薬局が2020年に「大沼」が廃業し閉店したために営業ができなくなったとして、旧大沼の破産管財人を相手取り、およそ1200万円の損害賠償と、すでに支払っていた賃料1か月分の33万円の返還を求めていたものです。
調剤薬局側は「大沼と独自に賃貸借契約を結んでいたため、本来であれば大沼閉店後も店内で営業することができた」と主張していました。判決で、山形地裁の本多幸嗣裁判長は、「交わされていた賃貸借契約の内容は、大沼側が閉店後の営業を認めるものではない」として、損害賠償を求めた原告の訴えを退けました。
一方、賃料については「閉店後の賃料は旧大沼が不当に得た利益に当たる」と指摘して、被告の旧大沼側に対し、賃料1か月分・33万円の返還を命じました。
判決を受けて原告の代理人は「判決理由を精査した上で対応を検討したい」とコメントしています。一方、旧大沼の破産管財人は「判決内容を精査し、控訴するかどうかも含めて適切に対応したい」としています。

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