防火基準を満たさない施工不備 山形市の住宅メーカーを提訴 2400万円の損害賠償求める
山形市の住宅メーカー「クリエイト礼文」が建てた住宅に法令上の防火基準を満たさない施工不備があったとして、県内の男性が「クリエイト礼文」を相手取り、修繕費などおよそ2400万円の損害賠償を求める訴えを起こしていたことが分かりました。
訴えによりますと、男性は山形市の住宅メーカー「クリエイト礼文」に依頼し2017年に木造2階建ての自宅を建てました。しかし、不具合があったため調査会社に依頼して調べたところ、屋根裏の外壁内側に石こうボードがないなど、建築基準法に定められた防火構造の基準を満たしていない施工不備が見つかりました。
男性は「クリエイト礼文」に対し修繕費用など合わせておよそ2400万円の支払いを求めて去年5月、山形地方裁判所に提訴しました。男性の訴えに対し、被告のクリエイト礼文側は請求の棄却を求めていて、現在、係争中となっています。
YBCの取材に対しクリエイト礼文は、「裁判で基本的な見解や立場について主張し、お客様の不安払拭と信頼回復に努める」とコメントしています。
クリエイト礼文を巡っては、2000年7月から2020年11月までの間に引き渡した住宅のうち、320棟で同様の防火構造の施工不備が発覚しました。
現在、県内外の住宅2500棟が調査の対象となっています。クリエイト礼文では不備があった住宅の補修工事を進めていて、1月9日までに276棟の工事が完了しているということです。