台風10号の影響 中央線ストップで帰宅困難者も 県内は9月3日ごろまで大雨のおそれ 山梨県
台風10号の影響で県内は29日夜から激しい雨となり、鉄道などの交通機関が乱れました。9月3日ごろまで大雨が続く恐れがあります。
九州に上陸し西日本をゆっくりと進む台風10号。県内でも29日夜から、東部・富士五湖や峡南地域を中心に激しい雨となりました。
JR東日本は昨夜、雨量が規定に達したとして中央線の大月~高尾駅間で運転を見合わせ、大月駅は帰りの交通手段を失った人であふれました。
JR中央線の利用者は
「前の電車も含めて止まっていて、右往左往している。あしたも平日で仕事もあって、きょう中になんとか(都内に)帰りたい」
また、こちらは上野原市内で止まった特急列車の車内です。この列車に乗った人は車内で6時間以上待つことになったということです。
甲府地方気象台によりますと、降り始めからの雨量は山中湖で270.5ミリ、大月で197.0ミリに上り、上野原では30日朝までの24時間雨量が200.5ミリと8月として最も多くなりました。
そして、一夜明けると被害も明らかにー
半田記者
「きのうからの大雨で、こちらの側溝が氾濫し、撤去作業に追われています」
都留市小野の側溝では、山からの流木で水があふれていました。
近くに住む人は
「自宅の家の敷地に入ってきて、こちらの田んぼにも流れている。氾濫みたいな感じでした。不安ですよね。今から本番ですし」
通学に危険が生じたなどの理由から、富士・東部地域を中心に公立の22校が休校し4校が始業時間を遅らせる対応を取りました。
そして、四国付近にある台風は進路を東北東とし、さらに県内に近づく予想です。
30日夕方から31日夕方までの予想降水量は峡南・東部・富士五湖で150ミリ、中北・峡東で120ミリとなっています。
今後の雨を懸念して笛吹市や上野原市は30日午後、一部地域で高齢者などへの避難の呼びかけを始めました。
台風10号は9月1日には熱帯低気圧に変わる見込みですが、県内では9月3日ごろにかけて広い範囲で大雨が続く恐れがあり、気象台は土砂災害への警戒を呼びかけています。