【独自解説】女子トイレ行列問題はなぜ改善されないのか?「女性だけが待つじゃないかと頭にきて…」執念の調査から意外な事実が判明⁉さらに行列解消のための画期的なトイレも登場
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多くの女性を悩ませてきた、女子トイレ行列問題…。男女で行列格差があるのはいったいナゼなのか?執念の調査から分かった以外な事実とは?日本トイレ協会の専門家を交えて解説します。
■トイレの案内板を見て怒り「女性はトイレに時間がかかるのにおかしい!」調査で分かった意外な事実とは?
飲食店に、テーマパークなど、並んだ先に楽しみが待っているなら、長い待ち時間もなんとか我慢できますが、待っている間つらいのが、トイレ待ちの行列です。
(街の女性)
「家族で出かけていて、女性トイレのほうだけ並んでいて、夫が先に終わって待つというのはよくあります」
(街の男性)
「男は早いなっていうのは感じるんですけど、女の人は結構並んでいるなとは思います」
(街の女性)
「着ているものが違うじゃないですか。オシャレしている人が多いから、冬は特にコートとかで大変やから、絶対時間がかかるものだと思います、女性は」
では一体なぜ、男性と女性で行列格差があるのでしょうか?
公共施設のトイレの便器の数を調べ、発信している百瀬まなみさん。『純烈』の大ファンである百瀬さんは、2022年にコンサートで訪れた岡山の『JR倉敷駅』で、女子トイレの行列に遭遇したといいます。
(行政書士・百瀬まなみさん)
「トイレから出てきた時に、トイレの数が書いている案内板を見たら、女性が個室4に対して、男性が個室3・小便器が4だったんです。こんなに数が違えば女性だけが待つじゃないかと頭にきて…」
その後も、コンサートや仕事などで外出した際に数を調べた百瀬さん。結果、交通機関や商業施設など729か所のうち、女性トイレの便器のほうが多かったのは、わずか31か所だったといいます。
例えばJR八王子駅のトイレですが、女子は個室6に対し、男性の個室は7、小便器10だといいます。
そして施設ごとのトイレ便器数の男女差ですが、女性を1とした場合、男性便器の割合は、『鉄道』だと1.84。『空港』では1.39。『商業施設』では1.41。『公共施設』は男性1.58。そして『大学』は2.56ということです。
(百瀬さん)
「これは明らかに女性のほうが少なくて、1人当たりの時間もかかるので、あまりにも待たされる構造になっている。衣服の着脱や生理などもあり女性はトイレに時間がかかるのにおかしい!」
■なぜ男性便器が多い?「利用者の性別の割合で個数を決めていた傾向がある」さらに女性の社会進出のスピードにも追いついてない…?
Q.なぜ男性便器の方が多いのでしょうか?
(日本トイレ協会・山本浩司理事)
「以前はトイレの利用時間をあまり考慮せず、利用者の性別の割合で個数を決めていた傾向がある」
(本村健太郎弁護士)
「“職場(事業所)の場合”は法律で決まっています。『労働安全衛生法』という法律で決まっているんです。男性従業員60人以内ごとに大便器1以上、30人以内ごとに小便器1以上。女性従業員20人以内ごとに個室1以上となっていて“従業員の数”で決まります」
Q.公共施設も同じように法律で数が決まっているんですか?
(本村弁護士)
「公共施設は法律がないんです。職場だけなんです」
Q.なぜ女性のトイレ行列は解消されないのでしょうか?
(日本トイレ協会・白倉正子運営委員)
「利用時間も考慮されるようになり便器の数は増加しているが、女性の社会進出のスピードに追い付いていない。現状、みんなが改善したと感じておらず、もっと便器が増えることが望まれる」
そんな中、革新的なトイレもあります。『東名高速道路・海老名SA』のトイレでは、奥の状況が分からず行列になっていたところ、入り口にモニターを置いて、トイレの使用状況を可視化させました。さらに『Gメッセ群馬』のトイレでは、仕切りの移動が可能になっており、女性が多いイベントなどでは女性用を多くするとういう対策をしているといいます。
(「情報ライブ ミヤネ屋」2025年2月21日放送)