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「この侵攻をやめられるのはあなたの手だけ」サッカーの王様ペレ氏からロシアのプーチン大統領へ

2022年6月3日 21:00
「この侵攻をやめられるのはあなたの手だけ」サッカーの王様ペレ氏からロシアのプーチン大統領へ
2017年のW杯イベントで握手するペレ氏とプーチン大統領(写真:ロイター/アフロ)
サッカーの王様」として知られるペレ氏が、自身のインスタグラムでロシアのプーチン大統領に向け、「侵攻をやめてほしい。どんな理由も暴力を正当化はしない」などウクライナへの軍事侵攻をやめるよう求める手紙を公開しました。

手紙はサッカーのウクライナ代表がW杯欧州予選プレーオフでスコットランドと戦う前に公開されました。

ペレ氏は2018年にロシアで行われたサッカーW杯の招致イベントや、記念セレモニーに参加していて、プーチン大統領とも対面しています。


▽以下、ペレ氏のインスタグラムより

きょう、ウクライナの人々は、少なくとも90分間は自国に起きている悲劇について考えないようにするでしょう。

サッカーW杯出場はそれだけでも難しいことなのに、大勢の命がかかっている状況となればなおさら不可能に近い。

きょう私はこの機会を借りて、伝えたい。『軍事侵攻をやめてほしい。どんな理由も暴力を正当化はしない』ということを。

この軍事侵攻は邪悪なもので、正当化されたものではなく、痛み、恐怖、そして苦悩しか生んでいません。

あなたと過去にお会いしたときには笑顔で握手を交わしました。そのときには、今のように私たちを隔てることになるとは思っていませんでした。

戦争は諸国の分断を生みます。ミサイルで子どもたちの夢を壊すということは正当化されません。逃げ惑う家族や罪のない人を殺害することも同じです。

私は80年も生きています。戦争も見てきたし、ヘイトスピーチや言動も見てきましたし、聞いてきました。また、弱腰の指導者が行ってきた残虐行為も見てきました。(軍事侵攻を)やめなければならない。そして、進化せねば。

その昔、私は平和のために声を上げると自分に約束しました。

この侵攻をやめられるのはあなたの手だけ。2017年にモスクワで会ったときに私が握手した同じ手です。

ペレより