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【独占】岡田武史が語るチェルシーの注目!ルカク、カンテ そして異色経歴の選手とは?

2022年1月31日 10:53
【独占】岡田武史が語るチェルシーの注目!ルカク、カンテ そして異色経歴の選手とは?
岡田氏が注目する(左から)FWルカク選手、MFカンテ選手、GKメンディ選手
◇FIFAクラブワールドカップUAE2021(2月4日開幕)

2月4日、サッカーのFIFAクラブワールドカップUAE2021が開幕します。サッカー元日本代表監督の岡田武史さんがヨーロッパ王者チェルシーの注目選手をピックアップ。まずは、もしも自身がオーナーを務めるFC今治で獲得できるとしたら……?

「誰でもいいよ。どのお方でも結構です。来ていただけるなら。お金を払うのなら、ちょっと前の方で点を取って欲しいなと思うよな。じゃ、ルカクだ」

FWルカク選手は今シーズン、チェルシーに10年ぶりに復帰しました。ベルギー代表で歴代最多得点を誇るストライカー。その長所について岡田さんが分析しました。

「自分のフィジカルの強さを前面に押し出して、まずはボールをしっかりキープできて、いいボールが来たら確実に入れるような高さがあること。こういう相手は、日本人が結構苦手なんだよね。例えばクロスボールでも体を抑えられると、そこへ行けない。なんでクロスからこんなに点が入るんだろうという。ディフェンスが行けないように体で抑えられてしまうので」

さらなる「推し」はMFカンテ選手(フランス代表)。小柄な体格でピッチを縦横無尽に走り回る姿と控えめな人柄は、チームメートとファンに愛されています。

「何だ、この選手って思ったのがカンテ。彼のところで何回(相手のボールが)止まっているか。それもファイター的にガーッという力で相手のボールを奪うとかじゃなくて、ポーンと取っちゃうんだよね。めちゃくちゃ何かすごい当たりしてるわけでもなく、要所のところに必ず顔を出してきてポンとボールを取っちゃうような。この選手、すごいな、やっぱりって。体もそんなに大きくないのに、やっぱり独特のセンスを持ってるんだよね、ディフェンスの」

守備だけでなく、つなぎもできるボランチ。チームにとって頼れる選手と、岡田さんは見ています。

「すごくいい選手だよね。こういう選手がいるとホント、ディフェンスラインがまず安心していられるので。例えば相手がカウンターで攻めてきた時に、(守備側の)ストッパー2人が攻めてきた相手に出ていくんだけど、カンテみたいなのがいると、ストッパーを出さないでいい。攻めてきた相手が(カンテの動きで左右に)振られるわけ。ストッパーを出させないようなディフェンスができる。これはものすごく大きい。ストッパーを出すと、(その裏側に)オフサイドにならない空白のスペースをつくっちゃうから、最後のペナルティーエリア近くまでストッパーを出したくない。そうすると、ここでボランチが必要なんだよね。無駄骨って言ったらおかしいけど、そういうのができる。素晴らしいボランチだと思う。守備においても攻撃においても」

そして異色の経歴を持つ選手も「推し」の一人。ゴールキーパーのメンディ選手は、俊敏な動きが持ち味。2014~2015年シーズンはどのクラブにも所属できず、一時はサッカーをあきらめて失業保険の給付金に登録したり、職業安定所のような行政機関でサッカー以外の仕事を探したりしていました。しかし、知人の紹介でフランスのマルセイユに所属すると、18年にはセネガル代表入り。あれよあれよという間に2020年9月にチェルシー入りすると、ヨーロッパきっての名ゴールキーパーに成長しました。

「やっぱりセンスってわからないものっていうか、決めつけちゃいけないのかなって。だって、行くところがなかった選手なんでしょ?職業安定所か何かに行っていて。わからないものだよねえ」