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【箱根駅伝予選会】小川新監督就任の国士舘大 R.ヴィンセントは卒業も、多くの選手が調子上向き

2022年10月10日 10:00
【箱根駅伝予選会】小川新監督就任の国士舘大 R.ヴィンセントは卒業も、多くの選手が調子上向き
◇第99回箱根駅伝予選会(10月15日、東京都立川市)

箱根駅伝には1957年第33回大会に初出場、1960~70年代は上位の常連だった国士舘大学。66回大会を最後にシードから遠ざかり、不出場の年もありましたが、近年は留学生も入学し、6年連続で本選出場を続けています。前回の予選会は最後の1席(10位)での滑り込み通過でした。

本大会の往路は4年生主体のオーダーで挑み、4年連続2区のライモイ・ヴィンセント選手(当時4年)が区間2位タイの好走で7人抜きの活躍。10位まで35秒差の14位と、シード権が見える位置で往路を終えました。復路では9区の綱島辰弥選手(当時3年)が区間6位と健闘しましたが、総合では15位。それでも93回以降は20位→19位→18位→19位→18位と来ていただけに、ここ6年間では最高順位でした。

【今シーズンここまで】

今年4月、2020年から助監督を務めていた小川博之氏が新監督に就任。前監督の添田正美氏がコーチとなり、新体制がスタートしました。

前回の箱根駅伝を走った半数の5人が卒業し、戦力ダウンも懸念されましたが、6月の全日本大学駅伝関東選考会では、前回の箱根駅伝でも好走した綱島選手(4年)が1組目で6着。留学生のピータ―・カマウ選手(2年)が、最終組で3着と好走を見せました。チームとしては10位に終わったものの、岩下翔哉選手、川勝悠雅選手ら1年生が緊張感ある選考会を経験できたのも、長い目で見れば好材料と言えるでしょう。

そしてチームも、夏の間に大きく成長しました。10月1日の国士舘大学競技会では、余裕を持ちながらも多くの選手が自己ベストを更新。実に14人が29分28秒~35秒台で10000mを走り、秋に向けて調子が上向いています。

【近年の予選会】

93回9位→94回7位→95回9位→96回8位→97回5位→98回10位。ここ数年は留学生ら主力数名がフリー走で貯金を稼ぎ、他のメンバーが集団走でつなぐという戦略で、中位~下位ながらも6年連続で本大会出場を手にしています。

【注目選手】

◆ピーター・カマウ選手(2年)
昨季まで在籍したR.ヴィンセント選手と比較すると力は劣りますが、チームで唯一10000m28分台の記録を持っています。またハーフマラソンは1時間1分14秒の記録を持ち、ロードでも計算ができる選手。チーム浮沈のカギを握る主力であることは間違いありません。

◆綱島辰弥選手(4年)
前回の箱根駅伝で9区6位の活躍。4月まで故障していましたが、6月の全日本選考会で1組6着と好走しました。7月の関東学生網走夏季記録挑戦競技会では5000mで13分55秒76の自己ベストを記録。日本選手のエース格です。

◆中島弘太選手(2年)
7月に5000m13分台をマークし好調。全日本選考会も2組13着と外しませんでした。

◆川勝悠雅選手(1年)
洛南高(京都)では目立った成績はありませんでしたが、国士舘大に入学し、1年目から戦力となっています。全日本選考会は1組14着でした。

【予選会のポイント】

卒業したR.ヴィンセント選手の穴をどう埋めるかが最大の課題ですが、10月1日の国士舘大学競技会の結果を見る限り、箱根駅伝予選会に向けて多くの選手が順調に調整を進めているようです。集団走の準備にも抜かりはなく、「主力数名がフリーで走り、他の選手が集団でつなぐ」という戦略は引き継がれそうです。天候などのコンディションによって、どうペースを設定するかがポイントとなります。

<第99回箱根駅伝予選会>
■日本テレビ地上波(関東地区ほか)生中継 10月15日(土)9:25~11:25 ※TVerでもライブ配信
■BS日テレ(録画放送) 10月15日(土)午後7時~午後9時
■日テレジータス特別編 10月21日(金)午後7時半~午後10時

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