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【箱根駅伝予選会】 戦い方を知る神奈川大 今年はさらに戦力に厚み

2022年10月8日 19:00
【箱根駅伝予選会】 戦い方を知る神奈川大 今年はさらに戦力に厚み
神大のエース山崎諒介選手は前回箱根駅伝では山のぼり5区(写真:アフロ)

◇第99回箱根駅伝予選会(10月15日、東京・立川)

前回の箱根駅伝では11時間00分00秒と過去最高タイムをマークしながら、5年ぶりのシード権には1分14秒届かなかった神奈川大学。

レース前は4年生の主力に故障が相次ぎ苦戦が予想されていましたが、1区の巻田理空選手(当時2年)が区間11位とまずまずの発進。シード圏内にはなかなか浮上できませんでしたが、5区の山崎諒介選手(当時3年)も区間7位と好走し、往路は12位。シードが見える位置でレースを進めました。

復路では8区の大泉真尋選手(当時2年)が区間10位、9区小林篤貴選手(当時2年)、10区有村祐亮選手(当時3年)がそれぞれ区間9位としぶとい走りを見せ、フィニッシュ直前に早大を抜いて12位に浮上。苦戦も予想されていた中で健闘したとも言え、2、3年生の好走もあり、収穫の多いレースになりました。

【今シーズンここまで】

昨年度までの主力が多数、卒業しましたが、戦力ダウンしたとは思わせない前半戦でした。6月の全日本大学駅伝関東地区選考会では、危なげないレース運びを見せトップ通過。最終組の巻田選手(3年)を除けば、全員が各組1ケタ順位という安定した走りを見せました。

また、7月にはホクレンDCや関東学生網走記録挑戦会で好記録を続出。網走では、エース格に成長した山崎選手(4年)が、10000mの記録を28分36秒96まで伸ばしました。箱根駅伝未経験の尾方馨斗選手(3年)も28分51秒18をマーク。有村選手(4年)も28分52秒67の好記録でした。また、ルーキーの宮本陽叶選手が、全日本大学駅伝選考会の1組で2着と好走。

全体的に選手層が充実し、厚みが出てきました。

【近年の予選会】

主力はフリーで走らせ、後続は2、3グループに分けて集団走を行うのが例年のパターンで、戦術に長けています。5年連続の予選会となりますが、95回=3位、96回=2位、97回=4位、98回=5位と、いずれも上位で予選突破を果たしています。本大会ではなかなかシードの壁を超えられずにいますが、予選会では苦戦が予想された時でもきっちりと結果を残しているのはさすがです。

【注目選手】

■山崎諒介選手(4年)
前回の箱根駅伝で5区を経験し、区間7位。今季はエース格に成長しました。10000m28分36秒96秒はチームトップです。

■有村祐亮選手(4年)
前回の箱根駅伝ではアンカーを務めて区間9位。終盤で早大を抜いて12位でフィニッシュしました。

■宇津野篤選手(3年)
名門・佐久長聖高校(長野県)出身。箱根駅伝には1年時6区12位、2年時3区13位と連続出場しています。

■中原優人選手(2年)
5000m13分46秒84はチームトップ。勢いのある選手の1人です。

■宮本陽叶選手(1年)
全日本大学駅伝選考会で1組2位と好走。洛南高校(京都府)では、駒澤大のスーパールーキー佐藤圭汰選手とチームメイトで、3年時の全国高校駅伝では4区区間賞を獲得しています。

【予選会のポイント】

前回予選会のチームトップでエース格の巻田選手(3年)、ハーフマラソンでチームトップの記録を持つ高橋銀河選手(3年)の欠場は痛手です。それでも、3年生を中心に戦力が充実し、新戦力も加わり、高い総合力を誇ります。

6月の全日本大学駅伝関東地区選考会でもトップ通過を果たし、4年ぶりの本大会出場を決めました。突出したエースはいないものの、予選会の戦い方を知る神奈川大学は、今年も上位通過候補の一角とみられます。

【第99回箱根駅伝予選会放送予定】
■日本テレビ地上波(関東地区ほか)生中継
10月15日(土)9:25~11:25 ※TVerでもライブ配信
■BS日テレ(録画放送)
10月15日(土)午後7時~午後9時
■日テレジータス特別編
10月21日(金)午後7時半~午後10時