【高校サッカー注目・福岡】飯塚高校 本格強化8年目でつかんだ初の夢舞台
■「兎を追い越す亀となれ」がチームスローガン
中辻喜敬監督が就任して8年目。コツコツと歩みを続け、激戦区福岡のゴールテープを初めて一番に切りました。強化3年目2017年に選手権県ベスト4。強化7年目の去年、県大会準優勝。着実に力をつけて、福岡のサッカー界に旋風を巻き起こしてきました。
飯塚高校のサッカー部は、独自路線で鍛えられています。「練習時間は60分~90分」「週休2日制」「自主練は基本禁止」など。選手たちはGPSを装着し、コーチが走行距離やスピードなどを数字で徹底管理しています。また、ヨガコーチから呼吸法を学んだり、福岡市の美容室のスタッフがフィーリングコーチとして就任し、大事な試合の前には髪をカットして選手のモチベーションを高めています。
■テクニックと判断を活かし“サッカー脳力”が鍛えられたサッカー
自陣から判断よくパスを繋いで前進し、アタッキングサードでは積極的に仕掛けてゴールを狙います。守備陣は安定し、県大会3試合で無失点。全国大会出場経験がある、九州国際大学付属や東福岡にもゴールを許しませんでした。3年間でサッカー脳が鍛えられ、ピッチ内で自分たちで判断できる選手たちです。
■エース13番池田悠夢選手と主将5番片山敬介選手の2人がチームの柱
中辻監督は全国を勝ち上がって行くためには「エースとキャプテンの存在が重要」と話します。エースナンバー「13」を背負う3年池田悠夢選手は、県決勝の東福岡高校戦で決勝ゴール。池田選手は「東福岡のためにも自分たちは全国優勝して福岡に帰ってこられるように頑張ります」と力強く話しました。
主将の3年片山敬介選手は、部員170人をまとめます。センターバックで県大会無失点に貢献。攻撃面でも県大会チームトップタイの2ゴールと得点力もあります。片山選手は「試合に出る11人は命がけで頑張ります。スタンドで応援してくれる選手や出られない選手たちもいます。感謝の気持ちを忘れず、初戦を戦いたいです」と話します。
初出場で飯塚旋風を巻き起こせるか。注目が集まります。
(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/福岡放送)