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箱根駅伝初Vへ! 國學院大勢が日本学生ハーフで躍動。1年生平林が学生日本一に

2022年3月14日 17:50
箱根駅伝初Vへ! 國學院大勢が日本学生ハーフで躍動。1年生平林が学生日本一に
日本学生ハーフマラソン優勝の平林選手(右)、2位の中西選手(左)
3月13日、日本学生ハーフマラソン選手権が、箱根駅伝予選会の舞台、東京・立川市で開催されました。前回大会は、新型コロナウイルス感染対策で陸上自衛隊立川駐屯地の滑走路をコースにして行われましたが、今回は2年ぶりに従来のコースに戻りました。立川駐屯地内をスタートし、立川市街地を経て、約13kmからは国営昭和記念公園内へ。箱根駅伝で活躍した学生ランナーも数多く出場し、ハーフマラソン学生日本一の座を争いました。

■國學院大の1年生&新キャプテンがワンツー

今年6~7月に延期になったFISUワールドユニバーシティゲームズ(中国・成都)の代表選考を兼ねたこの大会で、存在感を示したのは、今年の箱根駅伝で総合8位だった國學院大學の選手たちでした。

先頭集団はハイペースで進み、国営昭和記念公園内に舞台を移してすぐの約14kmでレースが動きます。集団を飛び出したのは、國學院大の1年生、平林清澄(きよと)選手でした。

「本当は17kmぐらいで行きたかったんですけど、出ちゃいました。ちょっとペースを上げるぐらいだったのですが……」

想定よりも早い飛び出しにはなりましたが、後続が離れるのを見るや、「これはいける」と確信。逃げ切る展開に切り替えました。単独走となった後も、平林選手は淡々とペースを刻みます。そして、左手を突き上げフィニッシュ。初めてのハーフマラソンながら、1時間1分50秒の好記録で頂点に立ちました。

「しっかり結果も出せましたし、楽しい21kmだったなと思います。終盤失速することが課題だったので、しっかり逃げ切ることができて良かったと思います」

平林選手は、今年の箱根駅伝でも1年生ながら復路の要である9区を任され、区間2位の健闘を見せています。今後の飛躍に向けて、さらなる成長を見せたレースになりました。

2位には、新チームの主将に就任した中西大翔選手(3年)が入り、國學院大勢としてワンツーフィニッシュを果たしました。一度は2位争いから後れをとった中西選手でしたが、終盤に巻き返し、東洋大学の松山和希選手(2年)とのスパート勝負も制しました。

「キャプテンとして初めて挑むこの大会でしっかり結果を残して、チームを引っ張っていきたいという思いがあったので、3位以内という目標を達成できて、良い流れで新チームを始められそうです」

平林選手と中西選手は、3位の松山選手と共に、ワールドユニバーシティゲームズの日本代表に内定しました。

■悲願の箱根初Vへ視界良好

また、表彰台を逃しはしましたが、國學院大では伊地知賢造選手(2年)も8位に入賞しました。

「この3人は3人ともワールドユニバーシティゲームズが狙えるほど良い状態でした。勝負どころさえ間違えなければ、勝負ができると思っていました」と前田康弘監督。

監督が感じていた手応え通り、今年度の締めくくりとして、また、新年度へのキックオフとして、上々の結果を残しました。

國學院大では、平林選手と同じ1年生の山本歩夢選手が、2月13日の全日本実業団ハーフマラソンで1時間0分43秒(日本人学生歴代2位タイ)の好記録をマークしています。実績のある4年生が卒業しても、新シーズンはさらに強力な布陣を築くことができそうです。悲願の箱根駅伝初優勝に向けて、國學院大がいっそう勢いづいています。