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【東京マラソン】箱根ランナーも奮闘!2年連続5区区間賞の細谷翔馬(帝京大)が日本学生歴代3位

2022年3月7日 17:11
【東京マラソン】箱根ランナーも奮闘!2年連続5区区間賞の細谷翔馬(帝京大)が日本学生歴代3位
第98回箱根駅伝5区区間賞を獲得した帝京大・細谷 (写真:日刊スポーツ/アフロ)

3月6日、東京マラソンが2年ぶりに開催。男子の日本人トップは日本記録保持者の鈴木健吾選手で、2時間5分28秒の好タイムをマークしました。神奈川大学出身の鈴木選手は第93回箱根駅伝で、花の2区で区間賞にもなり、“箱根から世界”へと羽ばたいたランナーの1人です。その箱根駅伝で、今年の1月に活躍した学生ランナー数名が、42.195kmに挑みました。

■学生トップは帝京大“山のペガサス”

なかでも活躍が光ったのが、箱根駅伝で第97回・98回と2年連続で5区区間賞を獲得している細谷翔馬選手(帝京大4年)でした。

「(1km)3分ペースで行く予定でしたが、2分58秒ペースの第2集団に付いたら、そんなにきつくなかったので、行けるところまで行って、そこから粘ろうと思いました。周りには実業団の有名な方々がいたので、胸を借りようと思って走りました。初マラソンなのでチャレンジしようという気持ちでした」と細谷選手。日本記録を狙えるペースに設定された第2集団で、レースを進めました。

実力ある実業団勢がそろうなか、30kmを前に集団の先頭に立ち、引っ張る場面もありました。「たぶんみんな余裕があったと思うんですけど、けん制し合って、ペースが落ちているのを感じました。誰も前に出る気配がないですし、どんどんペースが落ちていくのかな?と感じたので、前に出てしまいました」と、積極果敢な攻めのレースに転じます。

細谷選手を指導する帝京大の中野孝行監督も、「勇気あるチャレンジだったと思う。男気を感じた」と、教え子の姿勢を称えました。

30km以降はペースダウンし、ひそかに狙っていたMGC(マラソン・グランド・チャンピオンシップ、2024年パリ五輪の日本代表選考レース)の出場権には届きませんでしたが、目標タイムに掲げていた2時間10分切りは成し遂げ、日本学生歴代3位となる2時間9分18秒で全体の23位と健闘しました。

「30km過ぎに急激にきつくなってしまいました。前に出るのではなく、集団の中で休めていれば、30秒とか1分とかタイムが変わってくると思いました。でも、“楽だから前に出る”のではなくて、“楽だからこそ休む”ことが重要だなと感じたのは、すごい収穫になりました」と話す細谷選手は、大学卒業後は地元の山形県に戻り、天童市市役所(出身は寒河江市)に勤務しながら、競技を続けます。

「次のマラソンでMGCを獲得し、MGCでしっかり勝負をしたい。そして、その上のオリンピックなどを目指していけるようにしていきます」

箱根の山で飛躍を遂げ、名前の翔馬(翔ぶ馬)にちなんで、中野監督から“山のペガサス”と呼ばれる細谷選手は、地元で“最強の公務員”として世界に飛翔するため、これからも走り続けます。

■箱根駅伝復路を走った大学生ランナーも奮闘

今年の箱根駅伝で8区区間賞を獲得した津田将希選手(順天堂大4年)は、2時間15分56秒で58位。10年ぶりにシード権を獲得した中央大学からは、9区3位の湯浅仁選手(2年)、8区3位の中澤雄大選手(3年)が出場し、それぞれ2時間15分33秒で54位、2時間16分56秒で63位でした。

3選手とも箱根駅伝の復路で活躍した選手たちで、大学生として奮闘を見せました。