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駒澤大・花尾恭輔は2度の骨折を乗り越えて 信じた仲間と家族の前で感謝の箱根ラストラン

2024年1月8日 9:12
駒澤大・花尾恭輔は2度の骨折を乗り越えて 信じた仲間と家族の前で感謝の箱根ラストラン
駒澤大9区を走った4年生の花尾恭輔選手(写真:日刊スポーツ/アフロ)
第100回大会箱根駅伝は、青山学院大学が2年ぶり7回目の総合優勝。2年連続で学生駅伝三冠を目指した駒澤大学は2位で幕を閉じました。

7日に放送された日本テレビ『もうひとつの箱根駅伝』では、その戦いの裏側を公開。駒澤大学の9区を走った花尾恭輔選手は、ケガを乗り越え、信じた仲間と家族の前で走った箱根ラストランでした。

花尾選手は1年生から箱根デビュー。7区に抜てきされ、区間4位の好走をみせます。以降もチームの主力を担い、3年生の全日本大学駅伝まで、大学駅伝の出場は皆勤賞でした。

しかし、前回99回大会の箱根駅伝直前に胃腸炎を発症し欠場。4月には脛骨、7月には仙骨と2度の疲労骨折を経験しました。

9月の夏合宿でチームの練習に復帰しましたが、ブランクによる仲間との差は歴然。花尾選手は、「こんな故障期間が長引いたことがなかったので、どうしようから始まって、治って安堵(あんど)した瞬間にまたケガやって、病みそうだった」と当時を振り返りました。

同学年の主将・鈴木芽吹選手は「(花尾は)本当に焦っているんだと伝わってきた。常に明るいんですけれど、つらくなってくると、明るいというよりもおかしいテンション。いつもと違う、だいぶ焦っていたと思う」とその様子を明かします。

花尾選手は、焦りを悟られないように無理して笑顔をつくり、明るく振る舞うことがふえていったといいます。

そんな花尾選手だからこそ、仲間たちは完全復活を信じていました。同学年の高原雅治マネージャーは「花尾が走らないと盛り上がらない」と語ります。後輩の中には、「入学したときに先輩で最初に話しかけてくれたのは、花尾さんでした。優しい」と思い出を明かし、4年生で走ってもらわない困る選手は、と聞かれると真っ先に「花尾さん」の名前が挙がりました。

そんな思いを背負って、最後の箱根駅伝には9区にエントリー。沿道で見守る母は、「もう、ありがたい。ここまで走れるようになったことが...」と息子の復帰に安堵(あんど)の表情。

レースは、2位でタスキを受け取った花尾選手が、積極的な走りで前を走る青山学院大学を追いかけます。そして、沿道から母が「恭輔ラスト」と声をかけ、手を合わせ祈りながら、「いってくれ」と花尾選手の走りを後押し。最後の箱根路は、区間5位の力走となりました。

ゴール直後には、藤田敦史監督から「花尾ありがとう、ありがとう」と声をかけられると、花尾選手は「ありがとうございました」と一礼。沿道のファンの声援にも応え、箱根ラストランを終えました。