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羽生結弦 “密ができるため” 記者会見で対応 挙手して自身の思い明かす「気持ちのいいリンクでした」

2022年2月14日 19:35
羽生結弦 “密ができるため” 記者会見で対応 挙手して自身の思い明かす「気持ちのいいリンクでした」
記者会見に応じた羽生結弦選手(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

羽生結弦選手が14日、北京五輪のメディアセンターで記者会見を行いました。

羽生選手への個別取材依頼が殺到し、実現した今回の記者会見。定刻午後6時30分(日本時間)からおよそ3分遅れて会見場に現れ、壇上に向かって一礼、さらに報道陣にも一礼。着席前にも再び一礼し、ようやく着席しました。

司会者の説明後、羽生選手は自ら挙手し、「質問の前に僕から話しさせて頂きたいことをお話させて頂きます」といって話しはじめました。

「まずこのような形の中で、正直自分もこんなに集まってくださるなんて思っていなくて、今とてもびっくりしています。皆さんの前でお話させていただく機会を設けさせていただいてまことにありがとうございます。写真等で見た方、メディアの方々は当事者として感じられたかなと思うんですけど、まだバブル内で陽性者が出ている中での五輪で、自分がミックスゾーン等で取材をしていただくときに密になってしまう。多人数が集まってしまうことがあって、このような大きな会場で質疑応答をさせていただくことに、僕は同意しました。本当に足を運んでいただきありがとうございます」

「そして話したいことがいっぱいあって、自分も緊張していて何を話したらいいか分からなくなっているんですけど、まず質問でこないかもしれないと思って、言わせていただきたいことがあった。まず金メダルを取ったネイサン・チェン選手。本当に素晴らしい演技だったと思いますし、やっぱり五輪の金メダルって本当にすごいことなんです。僕も五輪の金メダルを目指してずっと頑張ってきました。そのためにたくさんネイサン選手も努力したんだと思います。彼には4年前の悔しさがあって、克服した今があって、本当に素晴らしいことだと思っています」

「そして前後しちゃいますけれども、この大会の関係している方々、ボランティアの方々、氷を作って下さった方にも感謝を申し上げたいです。ショートプログラムのときに氷に引っかかってしまって不運なミス、悔しかった部分ももちろんあります。けど本当に滑りやすくて、跳びやすくて気持ちのいい会場で、気持ちのいいリンクでした。本当にこの場を借りて感謝したいなと思います。ありがとうございました。すいません、以上です」

会見のおよそ2時間前には練習リンクで個人戦後初めての練習を実施。ゆったりとした動きで練習しつつ、時折トリプルアクセルのジャンプも披露しました。

そして、羽生選手は、個人戦後の3日間の心境を明かしました。

――個人戦からリンク離れていた数日間の気持ちの変化は?

「もちろんいろんなことを考えました。自分が4回転半アクセルに挑んだこと。そして成功しきれなかったこと、いままで頑張ってきたこととか、道のりだとか。そして道のりの価値とか、結果としての価値とか、色々なことを考えました。けど、足首が痛い。きょうの練習でジャンプはあまりやっちゃいけないと思ってはいたけど(跳んだ)。痛み止めも飲んでいます、かなり強いものを必要量以上に。それでもやっぱりここで滑りたいと思い(練習リンクで)滑らせて頂きました」

「この3日間、五輪のことも、もちろん今までのことを考えていた中で、僕は色々な人に支えられているのだなと。この足首に関しても、この3日間ですごくたくさん(スタッフが)ケアしてくださった。まだ歩くのでさえもちょっと痛い。それでも最大限治療をしてくださったりだとかサポートしてくださったり、食事の面でも栄養の面でも本当にサポートしてくれた。本当にたくさん支えて頂いている。それにもっと感謝したいなと思わされた3日間だったと思っています」

■羽生結弦選手
1994年12月7日生まれ、宮城県出身。2014年ソチ五輪、18年平昌五輪で金メダルを獲得。10日に行われた男子フリーで前人未踏の大技「4回転アクセル」に挑戦するも転倒。回転不足で減点となったが、ISU(国際スケート連盟)の公認大会で初めて4回転アクセルが認定された。ショート8位から順位を上げ3度目の五輪は4位入賞。

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