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「世界一強い男」へ クライミング・楢崎智亜、強さの秘密は驚異の肉体と妻の支え

2023年1月16日 16:08
「世界一強い男」へ クライミング・楢崎智亜、強さの秘密は驚異の肉体と妻の支え
スポーツクライミング・楢崎智亜選手
スポーツクライミングで東京五輪に出場した楢崎智亜選手に日本テレビが単独取材を行いました。

2度の年間王者に輝き、2024年のパリ五輪金メダルの期待もかかる楢崎選手。その強さには、驚異の肉体と、妻・野口啓代さんの支えがありました。

■"剛"と"柔"で世界を制す

まず見せてもらったのはホールドをつかむ手のひら。触ってみると岩のように硬くなっていました。

楢崎「登っているうちにつかむ石(ホールド)がざらざらしているんですけど、 段々こうなっていきます。指紋はある時とない時があります。入国審査で困る時があって、『何でこいつ指紋ないんだ?』みたいな顔で見られます笑」

その楢崎選手の持ち味は、跳びはねるようなダイナミックな動きです。鍛え上げられた鋼の肉体がそれを可能にしていると言います。

背中の筋肉に自信があるという楢崎選手。日頃ウォーミングアップで行っている懸垂を見せてもらうと、盛り上がった肩回りの筋肉や広背筋があらわになりました。

さらに見せてくれたのは肩の柔軟性。

肩甲骨が柔らかいことで、肩の可動域が広くなり、 強い力を出すことができるため、より遠くのホールドをつかむことができると言います。

そんな楢崎選手ですが、さらなる進化を求め、苦手の克服に取り組んでいます。

楢崎「僕はダイナミックな動きがすごく得意なので、ジワジワ行く動きが苦手なんです。大きく跳ぶ動きは肩甲骨を使って反動で跳ぶ。静的な動きは肩甲骨を固めた状態でキープして上がる。大会になると難易度が高くなってきて、跳ぶと反動がある分、手の負荷が高くなる。そこがうまくはまらない時に負けてしまうことがあるので、穴を潰すために意識してやっています」

■「甘えが許されない」妻・野口啓代さんの支え

楢崎選手は2021年、同じクライマーで東京五輪銅メダリストの野口啓代さんと結婚。私生活だけでなく、競技面でもサポートしてもらっていると言います。

サポートで一番感謝している部分については「妻はすごくストイックな性格なので、一番はやっぱりスケジュール管理ですね。僕が疲れていて、練習メニューを体的にこなせないなと思っていても、ヤバいメニューもらったりします。でも意外とやったらできたりして、自分で考えたりすると甘えも出ちゃうので、そこが許されなくなりました」とアスリートだから分かる管理をしてくれていると明かしました。

また一番好きな手料理は「何でも基本好きですけど、かぼちゃのパスタ。おいしいです」と答えました。

妻・野口啓代さんの支えもあり、練習でさらに追い込めるようになった楢崎選手。結婚後の2022年はキャリアハイの世界大会5勝を挙げました。

■「世界で一番強い男」へ 2023年の意気込みは

2023年の抱負を漢字一文字で書いてもらいました。

楢崎「挑戦の“挑”です。 今年の世界選手権で優勝することが1番の目標なので、トレーニングの成果を出したい。優勝を目指すだけというよりは、世界で一番強い男のパフォーマンスを発揮したいと思うので、それを発揮した上で優勝したい」