内村航平「幸せな体操人生を歩ませていただいた」と万感の思い これからへ「新しい一歩を踏み出す」
体操、内村航平選手の現役生活最後を飾るイベント「KOHEI UCHIMURA THE FINAL」が東京体育館で開催されました。
セレモニーではリオ五輪で団体金メダルを一緒に獲得した白井健三さんや長年苦楽をともにした佐藤寛朗コーチからのメッセージ。会場に詰めかけた6000人以上の観客からは惜しみない拍手が送られました。
▽内村航平選手のあいさつ
きょう、そして、これまで応援してくださった皆さん、本当に本当にありがとうございました。
体操を始めて、30年。競技歴30年、ツラいことしかなかったなと。
ですが、こうしてここにいる日本代表の仲間たちや自分自身で勝ち取ってきた結果、そして技を習得したときの喜びが、そのツラさというのを凌駕(りょうが)していきました。
それを知ってしまうと「ずっと体操をやっていたいな」と思ってしまったんですけど、昨年、五輪、世界選手権、きょうも最後の最後、鉄棒はそんなに良くなかったし、これが潮時かなという気がして、昨年の世界選手権の後に引退を決断しました。
最後、結構泣かれている方もいらっしゃいましたけど、僕としてはここで終わりというよりは、“新しい一歩を踏み出す”という意味で、すごく前を向いています。
これからも体操という競技は進化していきますし、日本の体操としても前に進んでいかなければいけない。そうなったときに僕が経験してきたこと、まだまだ体は動かせるので、僕にしかできない技術の追い求め方を、後輩たちやいろんな方々に伝えていって、こういったイベントだったりを中心にやっていきながら、体操の普及とより深い技術の向上、そして後輩たちへの僕の経験の伝承をやっていければいいなと思っています。
ここまで体操を続けさせてくれた体で生んでくれた両親にはすごく感謝をしています。
そして、この会に出演してくれたリオ五輪、東京五輪の選手、スタッフの皆さん、本当に僕のことを引き立ててくれて本当にありがとうございました。
そして、会場に来ている皆さん、こんなに本当にたくさんの方々が来てくれるとは思っていなかったので、「本当に僕は幸せだなと、幸せな体操人生を歩ませていただいたな」と思っています。
僕の体操人生はここで絶対終わらないので、今後もこうして表に出る機会はあると思うので、競技者としてではなく、1人の人間、内村航平として応援していただけたらうれしいなと思います。
ですので、今後も変わらず、応援して下さい。よろしくお願いします。