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高橋由伸×ヤクルト村上「松井秀喜と同じ」

2021年3月4日 1:11
高橋由伸×ヤクルト村上「松井秀喜と同じ」

高橋由伸さん(news zero野球解説者)が先月24日、ヤクルト村上宗隆選手(21)にインタビュー。高卒4年目のヤクルト4番・村上選手を「松井秀喜さんと同じ」と大絶賛。躍進の秘訣に迫りました。

以下、高橋由伸さん=由伸、村上宗隆選手=村上とします(敬称略)。

村上
僕小さい頃は高橋由伸さんをすごく見ていて。足の上げ方とかめっちゃマネしていました。こうやって取るやつとか。(※村上選手が由伸さんのマネをする)すごく憧れがあったので、すごく緊張しながら話してる。

由伸
そういう世代だったら良かったです。(笑い)

由伸
(新人王に選ばれた)2年目は自分の中でどうだった?

村上
結果的には本塁打36本打てましたけど、自分の中ではそこまでできると正直思っていなかったので、すごくびっくりしているのと、打率が2割3分と低かったので、そこが自分の課題なのかなと終わってみて思いました。

由伸
36本すごいなと思って見ていて、自分でも打率だったり、出塁率であったり、いろんな部分が課題だと思っていたと思うが、去年3年目は一気に数字が上がった。どこがどうなった?何が良かった?

村上
2年目に143試合全部出させて頂いて、ピッチャーの球の質だったり、配球だったり、ここでストライクが来るのか、ボールが来るのかとか段々わかっていって、2年目は打率と周りから言われて悔しい気持ちもあったので、なんとか上げて何も言わせない数字を残したいなと強く思ったので、その結果が3割打てたのかなと思っています。

由伸
今聞いたのは経験、読みだったりじゃないですか。技術的に何か変えたとかある?

村上
足の上げ方、タイミングの取り方が2年目はバラバラだったのが固まってきて、クイックの時のタイミング、相手がワインドアップ、球が遅いピッチャー、速いピッチャー、いろんなタイミングの取り方が一定してできるようになったかなと思ってます。

由伸
タイミングが合うことで選球眼、ボールを見られるようになってきた?

村上
そう思います。

由伸
やはり同世代の存在は刺激になる?

村上
すごくなりますね。中学・高校の時とかの全国的に注目される立場じゃなかったですし、高校も甲子園は、1年生の夏に1度だけ出場してヒットも打てませんでしたし、自分のエラーで負けましたし、そのあと全然注目されることもなかった。同世代の中でライバルの清宮幸太郎選手だったり、中村奨成選手だったり、いろんな選手が出てくる中で、プロに入ったら負けないぞという気持ちは夏の大会負けた時からありました。そこからなんとかやりたいなと思っていましたし、そこが僕の1番の原動力かなと思います。

由伸
理想のバッター像。どんなバッターになりたい?

村上
小さい頃は高橋由伸さんをすごく見ていて、足の上げ方だったり、バットだったり、すごく憧れがあったので、今すごく緊張しながら話していますけど、本当に憧れていました。

由伸
僕も見させてもらっていて、あれだけ打球の距離も出ていて、去年は打率も出ているし、僕が目の前で見てきていた松井秀喜という人がいたんですけど、彼と同じ。むしろ松井さんは逆方向がなかったから、そういった意味では逆方向にも大きいのを打てるので。その辺は広角にっていう意識はありますか?

村上
あります。自分の持ち味は逆方向の本塁打。そこは消さずにこれからもっともっと伸ばしていきたいなと思っています。

由伸
今年五輪があるが、そこに向けての意識はある?

村上
もちろん選ばれたいですし、1つの目標。去年開催だったら正直諦めていた部分もあったんですけど、去年1年結果を残して、なんとかやれるんじゃないかという、自分の中での思いもあるので、しっかり意識して出場できるように頑張りたいなと思います。

由伸
僕はアテネ五輪に出ているんですけど、プレッシャーもすごいし、非常にしんどい部分もあるんですけど、経験して良かったという風に思うので、是非まずは選ばれるために前半戦ですね、頑張って選ばれて良い経験をして、さらに大きな選手になってほしいなと思います。

村上
頑張ります。

■村上宗隆(むらかみ・むねたか)

2000年2月2日生まれの21歳。九州学院高等学校出身、1年生時、夏の甲子園出場。2017年のドラフトで3球団競合の末、ヤクルトにドラフト1位で入団。高卒2年目には36本塁打を放ち、新人王を獲得。3年目でも28本を記録、出塁率はリーグ1位(4割2分7厘)。ヤクルトの4番を務める。