巨人のドラフト５位ルーキー・秋広優人選手（１８＝二松学舎大附属高）の躍進が止まらない。７日の日本ハムとのオープン戦ではマルチヒットを放ち、巨人の高卒新人としては松井秀喜氏以来、２８年ぶりの記録を出した。

高卒１年目の開幕スタメンとなれば１９５９年に早稲田実業卒業後、高卒１年目で開幕スタメンを勝ち取った王貞治氏以来、巨人では６２年ぶりの快挙となる。巨人の歴史に名を刻む数々の名選手と比較され、注目を浴びている秋広選手。身長２０２センチの“大型ルーキー”のこれまでを振り返る。

■去年１０月２６日
ドラフト会議で巨人から５位指名を受ける。

■去年１１月２日
野間口担当スカウトらから指名挨拶を受ける。「目標は岡本選手。自分も３～４年目には一軍でプレーし、３０～４０本打てるようにしたい」と意気込んだ。

■去年１２月１１日
「読売巨人軍２０２０シーズン感謝祭」内で背番号が「６８」となることが発表された。

■１月７日
読売ジャイアンツ寮に入寮。育成含む新人選手全１９人の中で、１番乗りで入寮。

■２月１日
キャンプイン。二軍スタートとなる。

■２月８日
紅白戦に６番サードでスタメン出場。第２打席にセンター前ヒットを放ち、実戦初安打を記録。第３打席でもセンター前ヒットを放ち、３打数２安打。実戦初出場で結果を残した。

■２月１１日
紅白戦に６番サードでスタメン出場。第１打席にライト前ヒット、第３打席にレフト前へのタイムリーヒットで、実戦での初打点をマーク。さらに第４打席でもライト前ヒットを放ち、実戦初の猛打賞を記録。

■２月１２日
実戦２試合で７打数５安打、打率．７１４の結果を買われて、この日から一軍に合流。同じサードを守り、秋広選手が目標としている岡本和真選手（２４）が教育係となった。

■２月１３日
この日から出場機会を増やすため、キャンプインから練習を続けてきたサード以外に、ファーストと外野の練習を行うことに。練習前に原監督から直接ファーストミットを手渡された。

■２月１４日
紅白戦に６番ファーストでのスタメン出場が発表されていたが試合は雨天中止。原監督は宮崎キャンプでの秋広選手の活躍を、「まだ原石ではありますが非常に可能性を感じる。日々成長させることを頭の中に置いて教えていきます」とコメントし、沖縄の二次キャンプへの帯同を明言。

■２月１５日
二次キャンプのため宮崎から沖縄に移動。高卒ルーキーとしては史上初めて、沖縄での二次キャンプのメンバー入りを果たした。

■２月１６日
報道陣に身長が２センチ伸びていたことを告白。２月前半は２００センチだったというが、この日の朝に身長を計測したら２０２センチに伸びていた。

■２月１７日
広島との練習試合に８番・ファーストでスタメン出場。対外試合初出場を果たすも３打数０安打に終わる。

■２月１８日
中日との練習試合に７番・ファーストでスタメン出場。第３打席にサードへの内野安打を放ち、対外試合初安打を記録。

■２月２０日
日本ハムとの練習試合に８番・ファーストでスタメン出場するも３打数ノーヒット。

■２月２３日
ヤクルトとの練習試合に８番・ファーストでスタメン出場。４回の第２打席に対外試合初長打となるツーベースを放つと、続く第３打席ではタイムリーツーベースを放つ。対外試合初打点をあげ、５打数２安打。

■２月２５日
中日との練習試合に５回の守備から途中出場。２打数ノーヒット。試合後「ｎｅｗｓ　ｚｅｒｏ」野球解説者・高橋由伸さんとの対談内で、将来のホームラン王獲得の夢を明かした。

■２月２７日
広島との練習試合に６番・ファーストでスタメン出場。第２打席にレフトへのヒットを放ち、３打数１安打。

■２月２８日
開幕戦の相手・ＤｅＮＡとの練習試合に７番・ファーストでスタメン出場。第４打席にショートへの内野安打を放ち、３打数１安打。

■３月２日
東京ドームでの全体練習に参加し、この日の練習を視察した長嶋茂雄終身名誉監督（８５）から、「バランスや体づくりをしっかりやっていけよ」とアドバイスを受けた。

■３月３日
今シーズンのオープン戦初戦となるヤクルト戦に８番・ファーストで出場。本拠地・東京ドーム初出場を果たすも、結果は３打席連続三振。打席に向かう際の登場曲は「進撃の巨人」のオープニング主題歌、Ｌｉｎｋｅｄ　Ｈｏｒｉｚｏｎの「紅蓮の弓矢」を使用した。

■３月４日
二松学舎大附属高校の卒業式に出席。同級生４３２人に卒業記念のタオルを贈った。また同級生からは３日の打席結果に対して、「よっ３三振」とイジられる場面もあった。４日のオープン戦は欠場。

■３月６日
日本ハムとのオープン戦（札幌ドーム）に９番・ファーストでスタメン出場。日本ハム先発の吉田輝星投手から２打席目にライトへのヒットを放ち、オープン戦初ヒットを記録。

■３月７日
日本ハムとのオープン戦に９番・ファーストで２試合連続スタメン出場。第１打席でレフト前ヒット、第３打席でセンター前ヒットを放ち２安打。高卒１年目で、オープン戦でマルチヒットを記録したのは松井秀喜氏以来２８年ぶり。試合後原監督は、「並ではないですよね」と称賛した。