混戦パ・リーグ ロッテ・荻野貴司36歳 “佐々木朗希大好きおじさん”はジャニーズの嵐も好きでした

■チーム最年長・荻野貴司「現役中に優勝したい」
プロ13年目を迎えた荻野選手。今季は2月に新型コロナウイルスの陽性判定を受け、出遅れると、その後は古傷のヒザの状態が思わしくなかったため、開幕1軍とはなりませんでした。
「(リハビリ期間中は)焦る気持ちはあったんですけど、なかなか思うように治らなくて、ふがいないなって思ってました」
それでも、今季はこれまで77試合に出場し、打率.304、盗塁数は13と存在感は健在(9月12日終了時点)。
通算250盗塁、1000安打、1000試合出場を達成するなど、記録ずくめの1年を迎えています。そんな荻野選手にはプロ野球選手としての大きな目標があります。
「優勝したことがないので、現役中にしたい」
混戦模様を極めるパ・リーグのペナントレース。現在ロッテは5位で、残り試合数は16、クライマックスシリーズ圏内の3位とは4ゲーム差と、苦しい戦いが続いています。それでも36歳のベテランは、最後まであきらめずに目標に向かって進んでいきたい、と語りました。
「僕らには勝つことしか求められない。1戦1戦大事に勝つことを考えてやっていきたい」
■ロッテの未来を担う若手選手
今シーズンのロッテを語る上で、欠かせない選手といえば、4月に28年ぶりとなる完全試合を達成した佐々木朗希投手(20)。
荻野選手は昨シーズン10本のホームランを放ちましたが、そのうち4本が佐々木投手の登板日。SNS上では“朗希大好きおじさん”と呼ばれています。今シーズンも8月26日の楽天戦で先制ホームランを放ち、佐々木投手の8勝目に貢献しました。
佐々木投手について荻野選手は「(関係性は)普通ですよ」と一言。「特に何も意識してないですけど(佐々木は)よくニヤニヤしている。何かあるんでしょうね」と2人にしか分からない関係性を明かしてくれました。
そして荻野選手が「見ていて楽しい」と話すのが、今シーズンブレイクを果たした、3年目の高部瑛斗外野手(24)です。レギュラーに定着すると、これまでに121試合に出場し、打率.273、リーグ2位の131安打、リーグトップ38盗塁(9月12日終了時点)の成績。
同じ外野手である高部選手を「バッティングがすごい魅力的。積極的なバッティングで広角に打てる。塁に出れば足も使える。守備範囲も広い。走・攻・守そろっているバランスの良い選手」と荻野選手は評価します。
7月21日の西武戦でサヨナラヒットを放った高部瑛斗選手。同じポジションの若手が出てくることに、不安やプレッシャーはないのか聞くと意外な言葉が返ってきました。
「『負けたくないな』という気持ちはどこかにありますけど、それよりも『どこまで成長するのかな』っていう楽しみな目で見ています。ロッテって地味というか・・・(笑)なかなかスーパースターが出てこないっていうのがあると思う。2人にはスーパースターになってほしいですね」
とはいえ、若手にまだ道を譲るつもりはさらさらなく、「やっている限りは常にレベルアップしたい」と静かに闘志を燃やしました。