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新戦術を武器に ブラインドサッカー合宿

2021年7月11日 20:35
新戦術を武器に ブラインドサッカー合宿

11日、東京パラリンピックブラインドサッカー男子日本代表の強化合宿が奥戸総合スポーツセンター陸上競技場(東京・葛飾区)で公開されました。

視覚障がい者らが行う5人制サッカー(ブラインドサッカー)は今月2日に、東京パラリンピックに臨む日本代表10人が発表されています。ブラインドサッカーとは、ゴールキーパー以外は視覚障がいを持つ選手で、アイマスクを装着したフィールドプレーヤー4人と、ゴールキーパー1人の5人で行います。日本代表は今回の東京大会でパラリンピック初出場を決めています。

この日の練習冒頭では、ボイストレーニングを取り入れた発声の練習、声を出しながらのウオーミングアップなど、ブラインドサッカー特有の練習が行われました。

また、選手は試合中に自分の位置を確認するため、グラウンドのサイドライン脇に置かれているフェンスとの距離を把握します。その精度を高めるため、練習ではグラウンドを往復して、フェンスから自分が何メートルの位置にいるか把握するトレーニングも繰り返し行いました。

ウオーミングアップが終わると、攻撃の形を確認。重点的に練習を行っていたのは、日本の“新たな戦術”である「キーパーからパスをつなぎサイドへ展開する攻撃」。これは、6月に行われたワールドグランプリの強豪・アルゼンチン戦で日本が得意としていた戦術である「キーパーからのロングボールを起点とした攻撃」がアルゼンチンに分析されたことを受けての練習だったと、日本代表を率いる高田敏志監督が明かしました。

さらに練習では、より実戦的なトレーニングである紅白戦も実施。パラリンピックに向けて連携を確認しました。

練習後、高田監督は「今回の合宿では暑さに慣れて、体調管理をすること。6月のワールドグランプリを受けて確認事項をトレーニングに落とし込んだ」と語りました。また、パラリンピックでの戦い方については「ポイントは(予選同組の)中国戦。勝たないと上に行けない試合。日本のブラインドサッカーの歴史的にも中国にやられているので、中国に勝ってブラインドサッカーに関わる人全員に喜んでもらいたい」と、日本の世界ランキング12位に対し、世界5位と格上の中国との試合が本大会でのポイントだとコメント。

エースの川村怜選手は「ブラインドサッカーは視覚障がい者が打ったシュートを健常者が止める競技。ピッチに立ったら障がいの有無は関係ないというのがブラインドサッカーの魅力。戦いを通して何かを感じてもらえれば」と語りました。

東京パラリンピックは8月24日に開幕。5人制サッカー(ブラインドサッカー)は29日から予選が始まり、日本は中国、フランス、そしてパラリンピック4連覇中のブラジルと同組です。

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