17歳・藤波朱理 初のレスリング世界女王
◆レスリング世界選手権5日目(現地6日、ノルウェー)女子53キロ級決勝
チームで唯一の高校生、17歳の藤波朱理選手が初出場となった世界選手権で見事、金メダルを獲得しました。
初戦から準決勝までの3試合全てでテクニカルフォール勝ちを収めた藤波選手。I・レオルダ選手(モルドバ)と対戦した決勝戦も試合開始直後に、鋭いタックルから2ポイントを先取しました。
その後も攻め手を緩めず得点を重ねた藤波選手は、試合時間2分15秒で10-0のテクニカルフォール勝ち。今大会、出場全4試合で無失点&テクニカルフォール勝ちと圧倒的な強さを見せ、完全優勝を果たしました。
高校生での世界女王は、五輪4連覇の伊調馨選手(2002年大会)、東京五輪金メダルの須崎優衣選手(2017年大会)以来、日本女子5人目の快挙となりました。
試合後、藤波選手は「自分から攻めることを意識してやった結果がこの結果につながった。自分のレスリングができたのですごく自信になりました」と、手応えを口にしました。
また藤波選手は高校のクラスメートから「決勝前に“頑張れ!”とみんなで撮った動画を担任の先生から送ってもらった」と明かし、「本当にうれしくて、絶対に勝たなきゃなと思いました」と、応援がとても励みになったことを明かしました。
そして同じ階級で、今大会は出場しなかった東京五輪金メダリストの向田真優選手については「強くて、自分が小さいときから本当に憧れの選手。絶対にパリ(五輪)は自分が行くという強い気持ちを持って、戦う時が来た時は必ず勝ちたい」と、力強く語りました。
藤波選手は次戦、12月に行われる天皇杯全日本選手権に出場する予定です。
写真:アフロスポーツ
写真は2021年5月27日 全日本選抜
須崎優衣選手の「崎」は「たつさき」が正式表記