高橋の目線 CS進出を左右する直接対決
16日放送の「DRAMATIC BASEBALL 巨人対広島」で解説を務める高橋由伸さんが、CS進出への行方を占う。
◆巨人はまずは1勝しないと、CS進出を逃す恐れ!
4位広島と4ゲーム差の3位巨人、場合によってはクライマックスシリーズ(CS)進出への道が断たれる状況と言わざるを得ない。投打ともにチーム状態が悪く9連敗。2つの引き分けを含め11戦勝利なし、試合を動かせなくなっている。リーグ優勝という目標を失った状況が、尾を引いているのかもしれない。巨人はまず1勝をしないと、負の勢いのままCS進出を逃す恐れもある。
一方の広島は、現実的には厳しいながらもCS進出への希望が見え、10月は6連勝するなど、チーム状態が非常に良い。巨人とは対照的に、試合を動かすことができるようになっている。これは4番・鈴木が打率リーグトップ、ホームラン3位(1位村上・岡本と4本差)と調子が上がってきていることに加えて、小園や宇草、新人王候補の栗林といった若手の成長が大きい。ベテランと若手の力が融合することが、チームに勢いをもたらしている。
◆選手ひとりひとりが、必死に奮起できるか
巨人が勢いを取り戻すには、チーム一丸はもちろんのこと、打者・投手ひとりひとりの奮起で試合を動かすことが重要。この広島との直接対決で、「CS進出を決める」と選手個々が必死になって現状を乗り越えていけるかにかかっている。この直接対決を制すことができれば、CS進出へ大きく前進するだけでなく、ポストシーズンを見据えたチームの勢いが生まれる可能性が十分にある。
そのためには、中心選手であるキャプテン・坂本、4番・岡本や丸といった選手の奮起が必要だ。この誰かが試合を決める一打を放ってこそチームに勢いがつくし、現状の雰囲気を変えることができると信じている。悲願の日本一を目指し本来の力を見せつけることができるか、中心選手の誰かが起爆剤となることができるかに注目したい。