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MVP大谷へ恩師 花巻東佐々木監督が祝福

2021年11月19日 17:08
MVP大谷へ恩師 花巻東佐々木監督が祝福

米・メジャーリーグで今季、投打の二刀流で活躍したエンゼルス・大谷翔平選手が日本時間19日、アメリカン・リーグのMVP(最優秀選手)を受賞しました。

高校時代に大谷選手を指導した、花巻東高校の佐々木洋監督が取材に応じ、「野球の技術、人としての人格、非常識な発想を常識に変えた。この影響力、総合的に数字だけでなく全体を見て評価していただいたんじゃないかなと。そういうMVPだったんじゃないかなと思っていますし、非常にうれしく思います」とコメント。

さらに「おめでとうとかじゃなくて、ありがとう。それだけです」と、教え子の快挙をたたえました。

そして高校時代の大谷選手の印象については、「自分でアップデートしながらレベルが上がっていく選手。環境さえ与えて邪魔しなければ、どんどん伸びていく選手でしたので、目標を与えて、あとは邪魔せずに見守っていた。経験だけ積ませれば(レベルが)上がる。それはプロに行ってからもメジャーに行ってからも変わらない感じがします」と語りました。

花巻東高校では「目標」と「目的」の『2つの目』を大事にするように指導していると語る佐々木監督。当時の大谷選手の「目標」について、「“世界最高のプレーヤーになる”、“この道の開拓者になる”と書いていた紙があって、彼自身は狙ったところに新人王(18年)もちゃんと経由しながら、自分が描いたところにいったのかなと改めて思いました」と、目標に向けて順調に成長していると実感していました。

また、大谷選手と帰国後の自主隔離期間を経て、面会したといい、「本当にテレビ越しに見ていると私の手が及ばないすごい存在」と語りつつも、「いざ会ってみると昔のままというか、接し方とか偉ぶることもないですし、人としての考え方、生き方はブレていない」と当時と変わらぬ姿を明かしてくれました。

メジャーの舞台でMVPとなった大谷選手。佐々木監督は今後の大谷選手について「子どもたちに野球の姿だけでないところでもいい影響を及ぼしてくれればと思っています。記録とかにあまりこだわっていないような感じもしますし、歴代のメジャー選手とかとにかく自分との戦いで、『きのうの自分を超えるんだ』という気持ちで今も過ごしていると思うので、変わらぬ姿勢で日本人・岩手の選手のすごさを世界に響かせてくれたらいいなと思います」とさらなる活躍へエールを送りました。


写真:日刊スポーツ/アフロ
※写真左は花巻東高校時代の大谷選手、右は佐々木監督