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パスで構築する専大北上 高校サッカー岩手

2021年12月18日 2:28
パスで構築する専大北上 高校サッカー岩手

第100回全国高校サッカー選手権は12月28日に開幕します。岩手代表の専大北上は29日に一回戦で奈良育英(奈良)と激突。その専大北上の注目選手たちとチームの特長を紹介します。

■栄光に近道なし・専大北上の歴史

2大会ぶり2度目の全国選手権出場を決めた、岩手代表の専修大学北上サッカー部は1965年に創部され今年で57年目を迎えます。小原昭弘監督は2000年に監督に就任し、ちょうど20年目となった98回大会に初の全国選手権にチームを導きました。2003年に父母会とともに決めたスローガン「栄光に近道なし」の言葉通り、就任から県大会1回戦、2回戦敗退が5度、準々決勝敗退が7度とベスト8の壁には跳ね返されてきましたが、着実に選手たちを育て県大会決勝の常連校になりました。

2大会前の初の全国選手権では初戦で佐賀の龍谷に対し3対1で勝利。県勢として初めて旧国立競技場のピッチに立った遠野高校以来、62年ぶりに初出場初勝利を挙げました。99回大会は県決勝で涙をのみましたが、今年は、かつて全国を制覇した盛岡商業を延長戦の末下し、2大会ぶりの優勝。丁寧にパスをつないで攻撃を構築するサッカーで学校史上初の全国3回戦進出を目指します。

■磨き上げたパスサッカーで挑む

注目は9番・佐藤裕翔選手。県大会では4試合で7得点とチーム一の得点力を誇り、県大会決勝でも開始2分でゴールを奪いました。準々決勝ではハットトリックなど一度火が付くと止められないポイントゲッターで、10番・吉武皇雅選手との2トップコンビで相手ゴールを脅かします。
また、県決勝延長戦で決勝ゴールを奪った5番・鎌田悠生選手は、中盤の底でチームのバランスを取ります。チームで唯一、2年前の全国選手権のピッチにも立ちました。最終ラインは先発で唯一の1年生、15番・葛西創太選手がけん引します。葛西選手は98回大会の2回戦、専大北上がPKの末敗れた、國學院久我山(東京)との激闘を見て、隣県の青森から進学を決めたと言います。岩手史上9校目の全国選手権出場校となり、全国で輝き、それを見た選手が入学してくる。今、専修大学北上は岩手県での優勝だけでなく全国で勝てるチーム作りの道のりを歩き始めました。

今年のインターハイは全国制覇の経験もある群馬の前橋育英に1-7で敗れました。夏に全国との差を経験したことで選手全員の意識が変わり、そこから選手権に向けて一つになりました。磨いてきたパスサッカーで2大会ぶり2度目の全国選手権、専修大学北上旋風を巻き起こします。

(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/テレビ岩手)

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