陸上女子1万メートルで日本歴代3位の記録（30分45秒21）を持つ不破聖衣来選手。“陸上の不破ちゃん”などと呼ばれ、ファン層が拡大しつつあります。

その不破選手を指導する拓殖大学女子陸上競技部の五十嵐利治監督は、部の公式ツイッターに不破選手についての「ご理解をお願いします」と、あるお願いを投稿しました。この投稿がされたのは、不破選手にとって約5か月ぶりのレースとなった日本学生対校選手権の大会直後で、不破選手は1万メートルで32分55秒31のタイムで優勝しています。

こうした試合会場で、写真撮影やサインなどを多く求められるようになってきたことに対し、五十嵐監督は「プロの選手ではないまだ『学生』なので、監督の判断で原則として写真やサインはお断りする事を本人に伝えております」とファンサービスを断るように指示していることを明かしました。

また、「レース会場では競技に最大限集中させたいし、一人の学生としてチームメイトの応援にも行かせてあげたいと思っております。ファンの方は不破一人に写真やサインを求めますが、不破は何十人、何百人とお相手しないといけない状況になってしまいます。今は一人の学生として普通の行動を取らせてあげて下さい」と1人の学生として不破選手への配慮をお願いしました。

投稿の最後には「お断りして不快な思いをさせてしまっていたらすいません。優しくそっと見守り応援してくださる事をパワーに変える事が出来るのが『不破聖衣来』という選手です！何卒ご理解の程よろしくお願いします！」と理解を呼びかけました。

この五十嵐監督のお願いに対してSNSでは「こういう監督の対応が選手の力になりますよね」「競技に集中していく上で的確な措置だと思います」と賛同の声が多数よせられていました。

その不破選手は10月30日に宮城県・仙台市で行われる「第40回全日本大学女子駅伝対校選手権大会」に出場予定です。