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北京五輪の“温度感”分析 「ネガティブ」を上回った「ポジティブ」の逆転劇とは

2022年2月21日 18:32
北京五輪の“温度感”分析 「ネガティブ」を上回った「ポジティブ」の逆転劇とは
北京五輪閉会式(写真:AP/アフロ)

20日に閉幕した北京五輪。日本は、冬季五輪の最多記録を大幅に更新する18個のメダルを獲得しました。厳格なバブル方式やドーピング、様々な混乱にも揺れた今大会。北京五輪をネットユーザーはどう見たのか。大会期間中の“温度感”の変化を分析しました。

■閉幕まで続いた高い関心 五輪関連のツイートは約28万件

Twitterを分析すると、20日(閉会式)に「五輪」や「オリンピック」というワードが含まれる投稿は約27万6300件にのぼりました。(※リツイートを含む)

前日と比較すると8万件以上急上昇。2月4日の開会式の日の投稿数と比較しても3万件以上、増えています。最終日まで多くの人が五輪へ高い関心を寄せていたことがわかります。

一方、大会期間中に最もSNSが盛り上がったのはいつでしょうか?五輪関連のツイート数が最も多かったのは2月8日の約31万2100件。

一緒につぶやかれた言葉を分析すると、この日フィギュアスケート男子ショートに出場した「羽生結弦(羽生)」が上位にランクイン。また、前日の夜にスキージャンプ混合団体で失格となった高梨沙羅選手に関連したワードが多くつぶやかれたことも、投稿数が急増した要因とみられます。

■最後まで羽生選手の圧倒的存在感 さらにカーリング女子の快挙も

一方、閉幕を迎えた2月20日に「五輪」「オリンピック」と一緒につぶやかれた言葉をみてみると・・・。

1位:「選手」約8万8200回
2位:「羽生結弦(羽生)」約6万7200回
3位:「カーリング」約5万9700回
4位:「日本」約5万回
5位:「フィギュアスケート」約4万8400回
6位:「エキシビション」約4万500回
7位:「女子」約3万6700回
8位:「閉会式」約3万2500回

※「北京」を除く
※1ツイート内で複数回出現した場合もカウント
※リツイートを含む

2位にランクインしたのは「羽生結弦」選手(「羽生」も合計)。

大会期間中、常に上位にランクインしており、20日の最終日にはエキシビションに出演。『春よ、来い』のメロディーに合わせて世界中を魅了するなど、北京五輪閉幕まで圧倒的な存在感を放ち、SNS上でもまさに「主役」となりました。

また、3位には「カーリング」がランクイン。

五輪としては日本女子初となる決勝戦に進出し、初の銀メダルを獲得した日本代表ロコ・ソラーレの快挙に、一段と注目が集まったものとみられます。

そのほか、8位には「閉会式」、11位には「終わる」がランクインし、大会の終了を意味する単語が並びました。

■五輪終盤でコメントの“ポジネガ”が逆転する結果に

また、五輪期間中にTwitterで「五輪」や「オリンピック」と一緒につぶやかれた言葉で、「ポジティブ(肯定的)」と「ネガティブ(否定的)」の感情分析も行いました。(※リツイートを含む、ニュートラルを除く)

2月4日(開会式)時点では「ネガティブ(否定的)」が約6割でしたが、20日(閉会式)時点では「ポジティブ(肯定的)」が約7割となり、ネガティブなコメントを逆転する結果となりました。

外交ボイコットやドーピング問題、運営の混乱もみられた北京五輪。様々な感情が交錯する特殊な大会だったことがデータからも読み取れる結果となりました。

(データ提供:JX通信社)