羽生結弦『春よ、来い』でエキシビション「みなさんに感謝したい。本当に幸せな時間だった」
◇北京五輪・大会17日目(2月20日)フィギュアスケート・エキシビション
北京五輪最終日、フィギュアスケートのエキシビションに男子シングルで4位入賞した羽生結弦選手が21番手で登場。
羽生選手は『春よ、来い』のメロディーに合わせて、華麗な滑りを披露しました。トリプルアクセルを決めると、会場からは大歓声が。演技を終えた後、羽生選手は「ありがとうございました」と、深々とお辞儀をしました。
◆以下、羽生選手のインタビュー
――オリンピックのエキシビションで『春よ、来い』、どんな思いを込めたんでしょうか?
「いろいろ詰めこみすぎて、何がとは僕の口からは言いきれないですけど。本当にみなさんにこうやって見ていただきながら、見ていただけるからこそ、僕はこうやって滑ってこられたと思いますし、見ていただけるからこそ、僕の演技に何かしらの意味が生まれると思うので、本当にみなさんに感謝したいなと、今は思っています」
――その感情も含めて、男子シングルが終わってからプラクティスリンクで今まで滑ってきたプログラムを滑っていました。この北京で最後はどんな気持ちで滑ってきましたか?
「とにかく自分がやりたいこと、そしてこうやって見てていただける今だからこそ、できるすべてをこのオリンピックの地でやっていきたいなという気持ちが強くありました。本当に……本当に幸せな時間だったなと思います」
――この北京五輪というのはどんな経験、どんな大会になりましたか?
「色んなことを深く考えさせられました。今まで僕は努力してもどうしようもない時期はありました。みなさんの記憶の中にある羽生結弦はソチオリンピックだったり、平昌オリンピックだったり成功してる自分が多いかもしれないですけど、僕はここまで競技を続けるに当たって、自分の中のどん底を何回も何回も見てきました。
また今回大人になって、『人生は報われることがすべてじゃない』と。ただ報われなかった今は、報われなかった今で幸せだなと。不条理なことはたくさんありますけど、少しでも前を向いて歩いて行けるように頑張っていきたいと思います」