“平成の三冠王”松中信彦が村上宗隆の三冠王へエール「犠牲フライ0は本当にすごい」
◆「ビックリします!犠牲フライがない」
そして村上選手の記録で最も驚いていることに「ビックリします!犠牲フライ0は本当にすごいと思います」と挙げました。
ここまで打率.322、55本塁打、132打点(9月25日終了時)を記録している村上選手。過去100打点以上の打点王で犠牲フライ0本は、プロ野球の歴史にありません。松中さんは「(3塁ランナーがいる場面で)凡打していたら、なかなか100打点を超えない。犠牲フライになっている打球は多分スタンドインしてる(笑)」と話しました。
◆打撃フォーム「弓を引いた状態」「背番号55が見える」
そして松中さんは村上選手の打撃フォームについて「すごく弓を引いた状態というか、思い切り右手を張る状態で構えているので、いつでも振れる状態。村上選手はそこからバットが動かないので、無駄な動きがない。タイミングを外されても、泳いでもボールとの距離が取れるので、どういうボールにも対応できるのが一番の特徴」と分析。
一方で右手を張ることは難しい動作とも話す松中さん。その理由は「右肩がすごく(キャッチャー寄りに)入った状態で構えないといけない。(村上選手を)テレビで見ると、背番号55がしっかり見える。あれだけ肩が入った状態でインコースを打つのは難しい」と言います。
今年の序盤は右投手のインコースに苦しんでいたと話す松中さん。その中でインコースを完璧に克服し、放ったというのが8月23日広島戦の45号本塁打。島内颯太郎投手の内角153キロのストレートをライトスタンドに運びました。
「あれだけ右肩が入るとインコースはすごく苦しいんですけど、厳しいところをしっかり上からたたいてホームランにした。厳しい内角をさばかれたら、(投手は)もう投げるコースがないと僕は確信しました。インコースまっすぐをホームランし始めてから。ググッと打率も上がってホームランも増えてきた」
インコースを完璧に攻略していった村上選手。三冠王の可能性について聞かれると。
「僕個人の意見なんですけど、三冠王は確実に取れると思っている。60本塁打が届かなくても来年、再来年と彼のモチベーションにもなってくると思います。今年は三冠王、リーグ優勝、日本一でいいんじゃないかと熊本の先輩としては思っております(笑)」