インターハイに挑む③秋商レスリング部 山鹿辰士選手
今年3月の全国高校選抜で優勝した、秋田商業レスリング部の山鹿辰士選手。
インターハイ、それに秋の国民スポーツ大会でも頂点に立つ、全国3冠を目指しています。
県勢20年ぶりの3冠達成に向けて練習に励む山鹿選手を取材しました。
18大会連続41回目のインターハイに臨む、秋田商業レスリング部。
団体戦で過去3回優勝を果たしている、全国屈指の強豪校です。
キャプテンを務めるのは、3年生の山鹿辰士選手です。
今年3月に行われた全国高校選抜では、個人戦で県勢7年ぶりの優勝を果たしました。
さらに、インターハイ前最後の公式戦となった先月の東北大会では、1ポイントも取られることなく、個人55キロ級で優勝。
インターハイに向けて弾みをつけました。
山鹿選手
「攻め急いだり焦ることなく、点数取った後も冷静に試合運びできたのがよかった点だと思いました」
千葉県出身の山鹿選手は、小学1年生の時にレスリングを始めるとすぐに頭角を現しました。
高校入学までに全国優勝を3度経験しています。
関東の強豪校などからオファーがあった中、進学先に選んだのは、千葉県の実家から遠く離れた秋田商業でした。
山鹿選手
「自分が中3の時に秋田商業が全国大会団体戦で3位に入っていて、自分のおばあちゃんも秋田にいて、話も聞いていたので、強かったので、練習に来てみて、強くなると思ったので来ました」
特に磨きをかけてきたのが、攻撃主体のレスリング。
タックルや投げ技など積極的な攻撃を仕掛けて、相手にペースをつかませないことを意識しています。
そのスタイル確立の背景には、指導者の支えがありました。
秋田商業OBで、就任7年目の宮原崇監督です。
高校時代、全国高校選抜とインターハイ、それに当時の国体でも頂点に立ち、全国3冠を達成しました。
宮原崇 監督
「わざわざ秋田商業を選んでくれたというところで、やはりその期待に一指導者としてもチームとしても答えてあげたいなっていう、そういう気持ちになりました」
練習では、自らスパーリングの相手も担いながら指導に当たります。
山鹿選手
「基本のレスリングと、自分だったら片足タックルが得意なので、自分の長所を生かしたレスリングスタイルをすごい教えてもらっています」
宮原監督が達成して以来、県勢20年ぶりの全国3冠を目指して、山鹿選手はよりハードな練習にも取り組んでいます。
自分より30キロあまり重い選手との過酷なスパーリング。
それでも積極的な攻めの姿勢を崩しません。
山鹿選手
「基本がしっかり身について、自分の中でも安定性というかそういうのもだんだん出てきて、土台作りがしっかりしてきたなと思います」
学んだ基本を生かして、インターハイ制覇へ。
レスリング競技は来月1日に佐賀県で開幕します。