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“負ける気なし”日本インカレ男子10000mで國學院大・伊地知賢造が日本選手トップ

2023年9月15日 18:40
“負ける気なし”日本インカレ男子10000mで國學院大・伊地知賢造が日本選手トップ
國學院大学の主将・伊地知賢造選手(写真:西村尚己/アフロスポーツ)
◇第92回日本学生陸上競技対校選手権大会(14日、埼玉県熊谷市熊谷スポーツ文化公園陸上競技場)

日本インカレが14日に開幕。初日の最終種目として男子10000mが行われ、國學院大學の主将・伊地知賢造選手(4年)が日本人トップでフィニッシュしました。

午後7時を過ぎても気温は31度と蒸し暑さが残る中、レースはスタート。序盤から留学生が先頭集団を形成し、縦長の隊列で進みました。

■「負ける気がしていなかった」伊地知が狙い通りの日本選手トップ

日本学生記録(27分06秒88)をもつ東京国際大学のリチャード・エティーリ選手(1年)が圧巻の走りでトップでフィニッシュする中、日本選手トップ争いは、入賞の最後の1席を懸けた争いとなりました。

牽制し合いスローペースとなりましたが、「スタート前から(日本選手には)負ける気はいっさいしていなかった」と勝気をみなぎらせていたのが、國學院大學の伊地知選手でした。

「マークされると思っていたので、5000mぐらいまでは落ち着いて走り、そこからちょっとずつポジションを上げていこうと思っていました」というのが伊地知選手のレースプラン。まさにプラン通りのレース運びとなりました。

レース終盤に日本選手先頭集団が6人に絞られると、伊地知選手は残り1周で猛烈なラストスパートを仕掛けます。

そして、追いすがる小暮栄輝選手(創価大学3年)を振り切って日本選手トップとなる全体8位でフィニッシュしました。

伊地知選手は、「夏合宿の疲労があるなか、下半期の1発目の試合で、チームに良い流れを作りたいという思いで、日本選手トップをしっかり狙っていました。落ち着いた走りができ、駅伝シーズンにつながるレースになったと思います」と、狙い通りにきっちりと結果を出し、主将としてチームを勢いづける活躍を見せました。

今季の伊地知選手は、1月末に右足首の内側付近をケガし走れない日々を過ごしました。

7月にレースに復帰すると、復帰初戦のホクレン・ディスタンスチャレンジ深川大会で、実業団勢と日本選手トップ争いを繰り広げる好走を見せます。さらに、関東学生網走夏季記録挑戦競技会では5000mで13分40秒51の自己ベストをマークしています。

この夏も、8月中に月間1000㎞超走り込むなど、充実した練習を重ねました。

昨年度の國學院大學は、出雲駅伝、全日本大学駅伝と2位になりながらも箱根駅伝は4位となり、学生三大駅伝すべてで表彰台というチーム目標を成し遂げられませんでした。

伊地知「(学生三大駅伝で)表彰台を目標に掲げていますが、みんなが目指しているのは、チームスローガンにもある"てっぺん"。そこに向けて1人1人自覚をもってやっていきたい」

昨年度の雪辱は、目標以上の結果を残すことで果たすつもりです。