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【全日本大学女子駅伝プレイバック後編】2021年大東文化大学・鈴木優花 挫折を乗り越えた両親からの言葉「自分らしさを大切に」

2023年10月17日 17:00
【全日本大学女子駅伝プレイバック後編】2021年大東文化大学・鈴木優花 挫折を乗り越えた両親からの言葉「自分らしさを大切に」
ケガで走れない日々に涙する鈴木選手【画像:番組OA】
10月15日(日)のMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)で優勝し、見事パリ五輪マラソン女子日本代表に内定した鈴木優花選手(第一生命)。24歳でつかみとったパリ五輪への切符ですが、大学時代から「目標はパリ五輪」だと語っていました。

大東文化大学4年生になり、エースでキャプテンとして「何が何でも全日本大学女子駅伝で優勝したい」という思いを強く抱きます。しかし気負いが裏目となり、度重なるケガ。満足に練習ができない時期がありました。

いつも笑顔だった鈴木選手が責任感の強さから、涙を流しつつ「こんな自分ではチームがダメになる」と語るなど、自分で自分を責め、もがき苦しんでいました。

そんな鈴木選手を支えてくれたのは、両親の言葉でした。父・茂樹さんから「自分に自信を持って、鈴木優花という自分らしさを大切に」というメッセージが届きました。「ここまで頑張っているというのを1回自分で認めて、そこからまた前向きに頑張ればいい、と気持ちが楽になりました」と語る優花選手。「私が大事なところで結果を残すことで、チームメイトも『やってやるぞ』という気持ちにさせるのが自分の役割」父からの言葉で、改めて自分を見直すことができたのです。

その年の9月、復活に挑むレース、日本インカレ1万m。名城大学・和田有菜選手(当時4年)に後ろからマークされるも、中盤で引き離し、大会新記録で優勝しました。そして、迎えた大学最後の全日本大学女子駅伝では、5区で不破聖衣来選手(拓殖大学当時1年)に次ぐ、区間2位ながら、大会記録を更新する快走を見せました。

そんな彼女が当時から語っていた夢は「パリ五輪に出場すること」。責任感が強く、やると決めたらやり抜く鈴木優花選手が、ついに、有言実行を成し遂げました。

仙台から世界へ。今年の「第41回全日本大学女子駅伝」は10月29日(日)開催です。