【高校バスケ】「久夫先生に恥ずかしくない試合をやり通そうと」福岡第一・井手口孝監督 亡き名将に捧ぐ涙の優勝
高校バスケ日本一を決めるウインターカップの男子決勝で、4年ぶり5回目の優勝を果たした福岡第一の井手口孝監督が試合後インタビューに答えました。
試合は前半から監督自身も「最高でしょうね」と振り返るほど福岡第一のペース。山口瑛司選手(3年生・ガード)と崎濱秀斗選手(3年生・ガード)のWキャプテンを中心に得点を重ね、第1クォーターは16-9とリードします。さらに第2、第3クォーターも勢いそのままに試合を展開。第4クォーターでは福岡大大濠の猛追から逃げ切り、日本一の座を手にしました。
試合を終えた直後、涙ぐむ井手口監督の姿が。
「今年は目標としてきた佐藤久夫先生が亡くなられて、久夫先生のいないウインターカップの中で日本のバスケットボールを引っ張ってこられた久夫先生に恥ずかしくない試合をとにかくやり通そうと僕自身には自分の課題を与えながら、ただ生徒たちにはそういうプレッシャーをかけないでやったつもり。本当にバスケットは素晴らしいです。高校生は素晴らしい、本当にありがとうございます」と、今年6月になくなられた高校バスケの名門・仙台大附属明成の佐藤久夫前監督への思いを涙ながらに口にしました。
今年は井手口監督にとって福岡第一を指導してから30年目。節目の年での全国制覇に「115人の部員とそれを支えてくださった皆様、500人近くになるOBみんなの思いが今日ここで優勝という結果が出たと思います。本当にみんなに感謝です。ありがとうございます」と改めて選手や関係者への感謝を伝えました。
また今回の優勝は、日本代表としても活躍する河村勇輝選手が主将としてプレーした2019年以来4年ぶりの優勝ということで、当時との違いについて「河村の3年間といいますか、2年生3年生の年というのは明らかに力があったと思います。だから負けることはないというイメージで大会に臨んでいたのでそういうプレッシャーでした。今回は1回戦で終わりかな、もしかしたら、1回戦から決勝戦のような気持ちでやろうと臨んだ大会でした」と、今大会を振り返りました。