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日本選手権10000mは“超”記録ラッシュ 男子は日本記録超え3人&女子は30分台4人 パリ切符は来年へ持ち越し

2023年12月11日 6:33
日本選手権10000mは“超”記録ラッシュ 男子は日本記録超え3人&女子は30分台4人 パリ切符は来年へ持ち越し
日本記録を上回った太田選手、塩尻選手、相澤選手(写真:長田洋平/アフロスポーツ)
◇第107回日本陸上競技選手権大会・10000メートル(10日、国立競技場)

まさに記録ラッシュの1日でした。

2024年パリ五輪の選考を兼ねた日本選手権10000メートルが10日、国立競技場で開催。

男子は、塩尻和也選手(富士通)が日本新記録となる27分09秒80のタイムで大会初制覇。従来の日本記録である27分18秒75(相澤晃選手・2020年)を約9秒上回りました。

また2位の太田智樹選手(トヨタ自動車)は27分12秒53、3位の相澤晃選手(旭化成)は27分13秒04と3選手が日本記録を上回ります。さらに4位の田澤廉選手も27分22秒31と自己ベストを更新。上位12人までが27分台となりました。

男子のパリ五輪標準記録は27分0秒00のタイム。2021年の東京五輪では27分28秒00だっただけに、高いハードルへ。それでも、日本選手初の『26分台』が視野に入る、歴史的なレースとなりました。

また女子では、廣中璃梨佳選手(JP日本郵政G)が3連覇を達成。ラスト1周の鐘まで半周から猛烈なスパートで、30分55秒29で駆け抜けました。

さらに2位の高島由香選手(資生堂)は35歳にして30分57秒26と好記録をマーク。3位の小海遥選手(第一生命グループ)は30分57秒67で、自己記録を1分以上縮めてみせました。ハイレベルなレースに東京五輪や今夏の世界選手権日本代表の五島莉乃選手(資生堂)は、自己ベストとなる30分58秒83のタイムで4位となり、レース後には悔し涙を流しました。

女子のパリ五輪標準記録は30分40秒00のタイム。こちらも記録突破とはなりませんでした。それでも、これまで5人しかいなかった10000メートル30分台の記録が、一気に4人も飛び出すレースに会場は熱狂しました。

今後のパリへの切符は、2024年の5月に行われる「第108回日本選手権10000メートル」まで持ち越し。半年後はどんな記録が生まれるのでしょうか。

▽日本選手権 10000メートル トップ5
【男子】
優勝 塩尻和也 27分09秒80
2位 太田智樹 27分12秒53
3位 相澤晃 27分13秒04
4位 田澤廉 27分22秒31
5位 小林歩 27分28秒13

【女子】
優勝 廣中璃梨佳 30分55秒29
2位 高島由香 30分57秒26
3位 小海遥 30分57秒67
4位 五島莉乃 30分58秒83
5位 樺沢和佳奈 31分45秒19