【陸上日本選手権・男子5000m】大学生たちの結果…注目ルーキーは?
初日の男子5000メートルでは、遠藤日向選手(住友電工)が、13分22秒13で大会2連覇を果たしました。遠藤選手は、すでに今夏開催のオレゴン世界選手権の参加標準記録(13分13秒50)を突破しており、この大会での日本代表内定第1号となりました。2位は、昨夏の東京オリンピック日本代表で順天堂大学OBの松枝博輝選手(富士通)。3位は、早稲田大学OBの清水歓太選手(SUBARU)でした。
また、4人の大学生ランナーもこの舞台に挑みました。オープン参加の外国人選手に積極的に付いていったのは、駒澤大学の注目ルーキー佐藤圭汰選手でした。「3位以内を狙おうと、行けるところまで行こうと思っていました」と果敢に攻めるレースを見せます。佐藤選手は、日本選手権で3位以内に入り、6月22日のホクレン・ディスタンスチャレンジ(北海道・深川)で参加標準記録突破し、7月の世界選手権に出場するという青写真を描いていました。しかし「最初から体が全然動かなくて、余裕度も2000メートルぐらいからなくなってしまいました」と、2000メートル付近からずるずると後退し、結局17位でレースを終えました。
「しっかりと疲労を抜いて、夏にしっかりと練習を積んで、秋には良い調子に持っていけるようにしていきたいと思います」注目ルーキーはシーズン前半戦最大のレースを終えて、秋以降の活躍を誓いました。
学生トップは、駒澤大学の先輩、篠原倖太朗選手(2年)で13位。早稲田大学からは、2年生の伊藤大志選手、1年生の山口智規選手が出場し、それぞれ22位、25位でした。
同日には、8月のU20世界選手権(コロンビア・カリ)の選手選考を兼ねた、U20男子5000メートル決勝が行われました。
序盤はスローペースな展開になりましたが、高校生ながら持ちタイムトップの吉岡大翔選手(佐久長聖高3年)が、圧巻のレースを見せました。ラスト1000メートルで先頭に立つと、残り400メートルでは、食らいつく青木瑠郁選手(國學院大1年)を突き放し、13分54秒98で優勝を飾りました。
2位に入った青木選手は「ラスト500メートルできつくなって、(吉岡選手に)前に出られたときには弱気になってしまいました。高校生に負けたのも悔しいですし、最後まで強気で行けるようなレースがしたかったです」と悔しさをあらわにしました。
それでも、自身初となる13分台の自己新記録をマーク(13分59秒34)し、吉居駿恭選手(中央大学1年、4位)ら、高校時代から実績のある選手にも勝利して、存在感を示しました。「ここからは駅伝シーズンを見据えて、スタミナを強化していきたいと思います。國學院の目標は三大駅伝表彰台なので、しっかりと練習を積んで、その目標を達成するために尽力したいです」と、駅伝でも1年目から活躍を誓いました。
また、今年の箱根駅伝で優勝した青山学院大からは、3位に佐藤有一選手、5位に荒巻朋熙選手、8位に塩出翔太選手と、3人のルーキーが入賞を果たしました。