当時の年俸0円・・・史上初JFLから日本代表! 横浜F・マリノス小池龍太の“下克上ヒストリー”
小池選手は、日本サッカー協会が推進するJFAアカデミー出身。卒業後のキャリアはJ1から3つ下のカテゴリーのJFLからのスタートでした。
当時について小池選手は「(高校3年生の時)周りが大学やプロへの進路が決まっていく中、全く決まらなくて、かなり焦った。レノファ山口という当時JFLに上がったチームにたまたま練習参加して、そこですぐ内定をいただいた」と振り返ります。
レノファ山口と契約を結んだ小池選手でしたが、その内容は契約金・年俸0円のアマチュア契約。当時の収入はクラブが主催したサッカースクールのアルバイト代、約10万円で1か月をやりくりしていたといいます。当時の食生活について質問すると「栄養取りたいんですけど、お金がないので、カップラーメンを食べたりとか」と、苦労を明かしてくれました。
厳しい環境にいた小池選手を支えていたのは、恩師からのある言葉。
「小学生の時に監督から言われたのが『頑張る時はいつも今』。きょう頑張れなかったら、次の日も絶対頑張れないので」
そう語る小池選手の下克上の始まりは、18歳の時。入団1年目のJFLから翌年にはJ3へ。さらに次の年にはJ2に昇格し、プロ契約をつかみ取り、サッカーだけで生活ができるようになりました。そして、その1年後、柏レイソルからオファーを受け、J1へとステップアップ。さらに2019年には、念願の海外移籍を果たし、ベルギーでプレーしました。去年には夢だった日本代表にも選出され、小池選手はJFLから全カテゴリーを経験し日本代表になった史上初の選手となりました。
これまでの経験を振り返り、小池選手は「やっぱり地に足をつけるわけじゃないですけど、クラブが大きくなったとしても、JFLで踏ん張っていた時を忘れない。まわりにいる選手だったり、サポーターのために走り続けるのは、変わらないと思います」と語りました。
小池選手が所属する横浜F・マリノスは来月11日に「FUJIFILM SUPER CUP 2023」で天皇杯王者のヴァンフォーレ甲府と対戦します。