◇全日本体操種目別選手権・予選(18日・東京体育館)

イギリス・リバプールで行われる世界選手権代表の最終選考を兼ねる今大会。日本代表は男女それぞれ5人のうち、既に3人ずつ内定しており、残りの2枠は団体への貢献度によって決定します。

注目は東京五輪補欠、23歳の杉野正尭(たかあき)選手。

前半種目、得意のあん馬では演技途中のEフロップでバランスを崩しますが、最後まで通しきり、14.500をマーク。貢献得点も伸ばしつつ、全体3位の得点で決勝に駒を進めます。さらに後半種目の鉄棒では日本では杉野選手しかできない大技、F難度の「ペガン」を決めます。その後も雄大な離れ技を次々と決め、着地もピタリ。全体トップの15.033をマークし、翌日の決勝に望みをつなげました。

代表入りを大きくたぐり寄せた杉野選手は「今日はすごく集中した中で1本1本、離れ技を仕掛けることができた。貢献度的にも重要な種目で、着地まで狙えたのがうれしかった。練習の成果が出せた」と演技を振り返りました。

決勝に向けては「点数に縛られず、ダイナミックな演技を出せれば、代表にも近づく。気負わず冷静にお客さんに演技を見せたい」と意気込みました。