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【箱根駅伝】立教大学の目標は「シード権」 半世紀ぶりに駆け抜けた前回大会の経験は“意識の変化”と“チームの成長”をもたらす

2023年12月30日 12:00
【箱根駅伝】立教大学の目標は「シード権」 半世紀ぶりに駆け抜けた前回大会の経験は“意識の変化”と“チームの成長”をもたらす
予選会6位で本大会出場を決め、喜ぶ立教大の選手たち(写真:日刊スポーツ/アフロ)
2024年1月2、3日に第100回大会を迎える箱根駅伝。同年に創立150周年を迎えるのが、立教大学です。

駅伝主将の宮澤徹選手は、「今年はシード権を目標に、しっかりと本選で勝負をして、大学関係者や応援してくださる方々に、喜んでもらえる走りができたらと思っています」と目標を掲げました。

■箱根の経験がもたらしたチームの成長

2024年に創立150周年を迎える立教大学。同じ年に開催される第100回箱根駅伝への出場を目指し、2018年からチームの強化を進めてきました。迎えた第99回予選会では、6位となり55年ぶりとなる箱根路への切符を獲得。本選では18位となりましたが、"江戸紫"のタスキを途切れることなくつなぎました。

それから半年以上が経った8月、2年連続の箱根路を目指す立教大学の夏合宿に密着。箱根駅伝で戦えるチームに成長するために、夏合宿では1日おきに強度の強い練習に取り組み、徹底的に鍛えます。さらに、長い距離を走ってもブレない体幹をつくるため、地道な補強トレーニングにも時間を使っていました。

宮澤選手は「チームとして箱根駅伝を経験できたので、よりいっそう高いレベルで戦いたいと思える選手が増えてきたと思います。意識の面でもやっている練習も、昨年よりいいレベルでできているので、一段階レベルとしては上がっていると思います」とチームの成長に手応え。

成果が形として表れたのが、第100回箱根駅伝予選会です。各チーム最大12人のランナーが走り、上位10人の合計タイムを争うチーム戦。前回大会の経験、そして充実の夏を自信に変えて、前回以上に前半からハイペースの走りをみせます。並み居る強豪校を相手に、前半10キロ地点ではトップで折り返すと、後半も長い距離に特化した練習の成果を発揮。合計タイム10時間37分06秒で前回を9分以上も上回り、結果は6位。2年連続の箱根駅伝出場が決定しました。

■「結果よりも過程」チームを支えるエース・関口絢太選手

次なる目標はシード権獲得。そのためにチームの柱となるのが、エースの関口絢太選手です。前回大会は3区で区間16位。箱根駅伝の洗礼を浴びました。

関口選手は「20キロくらいの距離を走れる体ではなかったというところは、箱根駅伝を走って痛感しました。取り組みとしては、走行距離がやっぱり他大学の選手たちに少し足りていないなというところがあったので、走行距離は常に意識しながら練習しています」と練習に励みます。

夏合宿では、エースとしてチームをけん引。距離を踏む30キロ走では、余裕がある走りで何度も後ろを振り返り、チームメートを力づけていました。「大会の結果はもちろん、それ以上に練習で離れない姿勢だったり、練習後のケアだったり、その過程というのを自分では重視しているので、結果というよりも過程で、自分の背中は見せていきたい。区間上位で走るのは、自分のここ1年の目標」と言葉に自信をみなぎらせています。

立教大学は、前回大会を走ったメンバーの多くがチームに残りました。16人のメンバーから漏れた主将の宮澤選手は「去年は箱根に出ようというところが最終目標だった。今年は箱根でシード権をとるというところがチームとしての大きな目標」と仲間に思いを託します。

走ることがうれしかった夢舞台は、もう過去の話。前回大会からさらなる成長を遂げた立教大学は、箱根駅伝、そして大学の節目の年に、どのような走りをみせるのでしょうか。