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【カープ】藤井彰人ヘッドコーチ✕野村謙二郎 対談 今シーズンの戦い方に迫る

2024年3月9日 8:00
【カープ】藤井彰人ヘッドコーチ✕野村謙二郎 対談 今シーズンの戦い方に迫る

2月27日。約1ヶ月に及ぶキャンプを締めくくった新井カープ。このキャンプで注目されたのは、ポスト西川を狙う外野手の競争や開幕ローテション争い。元気丸は今シーズンの戦い方を分析するため、特別対談を行いました。監督として5年間カープの指揮を執った野村謙二郎。そして新井カープの参謀役として指揮官を支える藤井彰人ヘッドコーチ。藤井ヘッドコーチに迫る、今シーズンの戦い方とは。

■広島テレビ 野球解説者 野村 謙二郎
もうキャンプも終わりに近づいて、ここまで今シーズンの我々の注目は色々あるんだけども「ポスト西川」。選手みんな頑張ってるんでここで誰がっていうところでポスト西川に対しての競争意識ってすごいじゃないですか。その辺はどういう風に見てますか。

■広島カープ 藤井彰人ヘッドコーチ
本当におっしゃる通りで、龍馬が抜けた穴を必死に取りに行くぞと。2月1日から彼らの姿勢見ててすごい感じますし、もちろん田村もいいんですけどみんな去年の秋季キャンプから力つけてくれたなっていうのが野手のほうは実感してますし、監督とそういう話もすごいこのキャンプ中してるんですけど「みんなようなったなぁ」と監督からも言われてます。

■野村
最終的にはあと1か月後、今までベンチにいた人が「ポスト西川」としておさまるのか、もしくはこの残りのオープン戦で活躍する選手が出るのか。

■藤井
1人龍馬の代わりって言ったら、3割打って、安打製造機とかバットに当てる技術が高くてっていうのは、なかなかできないかもわからないですけど、それを若い選手ももちろんそうですけど、中堅・ベテランの上本であったりとか、堂林であったりとか、贅沢な悩みと言いますか、いろんなところで補えれるのかなとは思います。右ピッチャーであったり左ピッチャーであったり色々あると思うんですけど、1人だとはもちろん思わないですけど、一番は固定できるのがいいですけど、なかなかそうはいかないのかなって、監督ともよく話するんですが。

ここで野村さんが気になったのは打順の考え方です。去年、日本一に輝いた阪神の打順パターンは12球団で最も少ない69通り。一方、パリーグを制覇したオリックスは135通りと、チームにより打順の組み方が分かれる中、藤井ヘッドコーチの理想とは?

■野村
やっぱり固定したい派ですか。

■藤井コーチ
もちろんです。やっぱりレギュラーっていうのが決まれば、どっしりと言いますかそういう感じでいけるんでしょうけど、それはそれで今のチーム事情と言いますか、いろんな選手を使って、本当に監督がいつも言うように「みんなの力で全員の力で、ファームを含めていいの出して大きい力にしよう」という感じなんで、特に理想というか、決まればいいですけど。ピースは結構ハマると思うんですよね。その中で考えていくのは結構面白いです。

■野村
そういったのが去年のゲームなんか見てても、それがハマった時にベンチの2人でこうやってやってるっていうところに出るのか。

■藤井コーチ
そうですね。

■野村
よし、はまったぞ、みたいな感じに出てんのかな。

■藤井コーチ
ありましたね。

そして話題は投手陣へ。キャンプ注目の1つとなった開幕投手です。新井監督は去年よりおよそ1週間早く開幕投手を名言。11年目の九里に託しました。

■藤井コーチ
すごい迷ったと言いますか、みんなで話し合って。去年すごい頑張ってくれましたし。去年は競争で何とかいう感じでやったと思うんですけど、ある程度ピッチャーも決めてあげた方が調整もはっきりして開幕に向けてしやすいのかなっていう話もして。どっちを取るかで、決めてスタートしようかっていう話でした。

■野村
これね、日南キャンプのブルペンを見た時に、九里・床田・森下が投げてる時に、そんな話はしないけど見てるだけで、「今年俺(開幕投手)投げたい!」みたいな感じでみんな投げてるように見えたんですよ。

■藤井コーチ
もちろんみんなしたいと思うんですけどね。去年の頑張りを踏まえ、ずっとあったと思うんですよね、九里もね。みんなもちろんそうだと思うんですけど。

リリーフでは課題としてあがった左ピッチャー。新井監督は今年からサイドスローに転向した塹江に対しキャンプで高い評価を送っていました。

■野村
左のワンポイントというか、ああいうタイプのピッチャーがいなかったんでね。去年の秋に伝えて、このキャンプからずっとやってて。スピードも腕を落としても150キロ近く投げてるっていうのはね。そのへんはどう評価されてますか。

■藤井コーチ
去年1年見てて、塹江ってあれだけ早い球、パワー・エンジンがすごい投手だなっていうのを感じて。謙二郎さんが言われたように、ワンポイントというかどうしても左バッターを抑えたい。10年目ですよね彼。でちょっと、どうやろ。伸び悩みしてるんやったら1回チャレンジしてみないか、っていう話を監督や黒田さん、ピッチングコーチとで彼に相談したところ、「やってみます」っていう感じやったんで、それですぐに横投げの体の使い方をやったらスムーズに入ってくれたんで。球速も落ちないですし、今のところはうまいこといってる方だと思います。

■野村
島内なんかもすごく上手に使ってるなっていうか、のせてあげてるなとかいうのがね。ファン感謝デーとか何かのたびに喋らせる機会を与えて、ものすごく伝ってくる。たぶん彼はあんまり喋るの得意じゃないと思うのに、無理やり喋らせてるっていうのはね。

■藤井コーチ
すごい嫌な顔してます。

■野村
嫌な顔してるけど ああいうところの引き出し方っていうのはね、非常に上手だなと思います。

そして気になる開幕ローテーションについて、九里・大瀬良・床田・森下の4本柱を中心に、残りの枠は 勝負どころを見きわめながらチーム全員で補う方針です。

■藤井コーチ
ハッチもある程度投げられるのかなっていうのを見せてもらいましたし、そこにあと1人2人。あとは開幕時ってどうすかね。球数もある程度制限とかして。去年はピッチャー陣は頑張ってくれたんですけど、野手の故障とか最後8月に「行くぞ」ってなった時にピースがいなくなったのはこっちの責任だなってすごい感じてるので。みんなをうまいこと使いながらと言いますか、ピッチャーもそれを踏まえて。今は143試合みんなでやるのが主流になってるチームもありますけど、実際そういうのを考えていかないと、1年間もたないのかなっていうのはすごいあります。

■野村
だから我々もこうカープの試合を中継しながらいつも言うんだけど、見てる人は「なんでこれ使わないの?」とか「なんで休ませるの?」っていうのが今の話ですごくわかると思うんですよ。1年間戦っていく中で「ここ辛抱」っていう時がね。「いや、本当は出てもらいたいよ。でも…。」っていうのがあると思うんで。

本当はね、あと2時間ぐらい聞きたいんだけど、また今度ぜひガッツポーズ見せてください。

■藤井コーチ
何回もしたいです

■野村
ありがとうございました。

《2024年3月3日「進め!スポーツ元気丸」で放送》

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