「天草を孤立させない」年内に総合防災訓練 能登半島地震の経験受け海から救援活動
熊本県の木村敬知事は5日の定例記者会見で、大地震などで天草・水俣地域が孤立した場合に備えて、大型輸送艦などを使った総合防災訓練を年内に行うことを明らかにしました。
■熊本県 木村敬知事
「天草に行くたびに天草の方が不安に思っている。それに応えたい」
総合防災訓練は毎年、県が行っていて、今年は10月5日に机上訓練を、12月19日に大型輸送艦などを使った実動訓練を行うということです。
訓練は、石川県の能登半島地震で被災地が孤立したことを受けて、日奈久断層帯を震源とする最大震度7の地震と津波が発生し、天草・水俣地域が孤立したという想定で行われます。
3年前の訓練では、天草地域に災害対応の大型輸送艦が停泊できる港がないという課題が浮き彫りになりました。このため、県はおととし、大型の岸壁がある九州電力苓北火力発電所と協定を締結しました。今回、初めて岸壁を使用し、海上自衛隊の大型輸送艦から人員や重機を投入する訓練を行うということです。
■熊本県 木村敬知事
「海からの避難、海からの救援の人的・物的な救援を行うことで、半島や島の不安を解消したい」
2回の訓練には沿岸14の市と町や、自衛隊、警察、消防などあわせて約1000人が参加する予定です。