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審査員は鎧塚シェフ!プロでも難しい“マカロン”で勝負をかける19歳のスイーツコンテスト

2023年10月27日 19:39
審査員は鎧塚シェフ!プロでも難しい“マカロン”で勝負をかける19歳のスイーツコンテスト
パティシエを目指す19歳の挑戦

愛媛産の農産物を使ったスイーツコンテストの最終審査が行われました。有名スイーツ店のパティシエやお菓子作りを学ぶ専門学生らが参加したこのコンテスト。パティシエを目指す19歳の挑戦を追いました。

10月1日、お菓子を試食する女性グループや投票用のパネルにシールを貼る親子連れ。

「えひめスイーツコンテスト×とべもり+(プラス)」の一般投票が、えひめこどもの城で行われました。

2009年から開催されているこのコンテスト。スイーツを通して愛媛県産の農産物をPRするとともに、消費拡大を目指すプロジェクトです。

テーマは「とべもり+(プラス)」とべ動物園やえひめこどもの城などをイメージ

さらに、今年は、テーマとして“とべ動物園やえひめこどもの城など「とべもり+(プラス)」と呼ばれる4つの施設を連想させるお菓子であること”という条件が設けられました。

投票を行う50組の一般客に配られたのは、シロクマやウサギ、砥部焼などが描かれたお菓子。64点の応募の中から一次審査を通過した13作品です。

試食した父娘:
父「何を選んだんですか?うさぎさん?」
子「うん」
父「うさぎさん可愛かったね。やっぱり動物のお菓子が可愛かったね。動物さん好きよね」

試食した女性グループ:
「砥部焼クッキーが可愛かったです」
「ずっと握っとったね」
「商品化されてほしい」
「買う買う」

この日の一般審査、そして後日、有名洋菓子店のパティシエなどによる最終審査を経てグランプリが決定します。

子どもたちの人気集めた“マカロン” 作ったのはパティシエ目指す19歳

投票が進む中、子どもたちに人気を集めていた作品のひとつがこちら。

試食する親子
子「なんかバナナ味」
家族「バナナ味?」
母「本当に?」

ピンクやオレンジなどカラフルなマカロンです。

手がけたのは、河原外語観光・製菓専門学校のパティシエ・ブランジェ科で学ぶ1年生の松本詩恩さんです。

最終審査の2日前。

審査に提出するマカロン150個の制作が追い込みに入っていました。同級生で友人の松本隼さんがサポートします。

パティシエ・ブランジェ科1年 松本隼さん:
「マカロナージュが上手くいっていないと生地がよれたり固すぎたりすると思うのでそこの見極めが一番肝心になるのかなと思う」

作品のタイトルは「さんしょくてんとうまかろん」です。

パティシエ・ブランジェ科1年 松本詩恩さん:
「イチゴとオレンジと七折小梅を使っています。こどもの城のテントウムシの乗り物をイメージしているので、可愛らしい色を使ったりして子どもに人気のお菓子を作ろうと思っている」

ことし専門学校に入学した松本さん。初めてのスイーツコンテストで焼き加減が難しく焼き菓子の中でも上級者向きと言われるマカロンを題材に選びました。

詩恩さん:
「焼き過ぎたり逆に焼かな過ぎて半生になってたり、すごい濃い色ができたり失敗した」

詩恩さん:
「マシュマロはめっちゃ時間かかった」
隼さん:
「最初は市販のマシュマロを溶かして絞り袋に入れて絞ってみたり。スプーンですくって直接つけてみたりとか。色々試行錯誤して」

出来上がりは?

詩恩さん:
「どうやろう。失敗をやってしまった…えぇ。まじか」

課題はオーブンの温度調整。ギリギリまで試行錯誤を繰り返します。

試行錯誤を重ねた自信作で挑む最終審査!果たして結果は…

そして迎えた、最終審査当日。完成した13作品がずらーっと並ぶ中に、松本さんの色とりどりのマカロンも並びます。

特別審査員であるパティシエの鎧塚俊彦さんを筆頭に、およそ20人がひとつひとつの作品を見た目や味などで評価します。

詩恩さん:
「結構自信はあるんですけど緊張はしている。どうなるか楽しみです」

隼さん:
「今まで作ったマカロンの中で一番いい出来だと僕は思っているのでいい結果がもらえることを祈っています」

いよいよ結果発表です。緊張の面持ちの二人。

アナウンス:
「作品名はスマイルサンドです」
「作品名はお山のフロランタンです」

受賞した作品が順番に読み上げられますが…

アナウンス:
「一般部門グランプリは愛媛調理製菓専門学校、しろくまツインズを作られたお二人です」

最後まで、松本さんの作品は呼ばれませんでした。

詩恩さん:
「悔しいですね。結構自信があったので入賞するのかと過信していた。自分の作品に悪い点があったから入れなかったと思っている」

「世界一幸せな仕事、続けていくことが一番の才能」鎧塚シェフが送るエール

特別審査員 鎧塚俊彦さん:
「まずカラフルで可愛くてとっても見た目が良かったです。でもマカロンってプロでもものすごく難しいお菓子の種類のひとつなんですね。外側はきちんとできていた。やはり中がしっかり焼けていなくて、中身が沈んでいた」

「パティシエというのは、僕は世界一幸せな仕事と言っている。お菓子屋さんというのは人の幸せを演出する仕事。続けていくことが一番の才能。ぜひ続けてほしいと思う」

仲間とともに失敗を乗り越え挑んだ、初めてのスイーツコンテスト。

詩恩さん:
「二人でやってきたマカロンなので一生の思い出ですし、みんなが食べておいしいと笑顔になるようなお菓子を作りたい夢があるのでそれを叶えたい」