どうなる?松山市民会館 ことし築60年…建物使えるのは残り「約10年」と判明
今年、築60年を迎える松山市民会館。建物が使えるのはあと10年ほどということが分かりました。
これは関係者への取材で分かったものです。それによると、建物そのものを使えるのはあと10年ほどで、音響などの館内設備については早急な改修が必要だということです。
そうした中…きょう市内の芸術団体らが、松山市に要望書を提出しました。
要望書では、
・現在アリーナ建設を計画する「車両基地跡地」について、“情報文化交流拠点”という基本構想や方針に即した丁寧な協議をすること
・現在の市民会館の“代替施設”を考える検討会の設置などを求めています。
松山市文化芸術7団体事務局 伊豆野眸さん:
「協議、議論が停滞することによって、松山市の文化芸術が失われた期間が出てくる可能性があるという不安はあります」
松山コンサートホールを創る会 ピアニスト 池田慈さん:
「(市民会館は)立地、音響、リーズナブルって 3つそろった最高のホールなんです。すぐに閉館しちゃうんじゃないか、とかこのまま建て替えられなかったら私たちどこでどうすればいいの?っていうような不安の声が高まっているので」
【スタジオ】
今回要望書を提出した理由は、市民会館がいつまで使えるかが明確でないからです。
市は元々、市が取得する予定のJR松山駅南西の「車両基地跡地」に新たなホールが整備された場合、「閉館時期」について、2023年頃を目途するとしてきました。
その車両基地跡地を巡って。当初、市は2000席程度と800席程度のホールと広場などを整備するとしていましたが…経済団体などからの声を受けて去年9月に、5000席程度のアリーナと100席程度の小規模ホールの建設を目指すと、方針を転換しました。
演劇や音楽の関係者から、「活動場所がなくなるのでは」という不安の声や、「音響がいい」と評判の市民会館に代わる施設の整備を求める声が上がるようになったのです。
松山市では、現在「車両基地跡地」については学識経験者や経済界の代表らによる整備検討会を開くなどして「できるだけ早く基本計画をとりまとめたい」としています。
一方で、市民会館については、「できるだけ長く使いたい」とした上で、費用対効果を見定めながら、来年度の早い段階で閉館時期を示したいとしています。